幼い頃、おとなの持っているものに憧れた時期があったよな〜! ノスタルジックな気持ちになるマンガが注目を集めています。
仲曽良ハミさん(@nakasorahami)がお気に入りの「マイコップ」にまつわる物語を、Twitterに投稿したところ、1千回を超える「いいね」が集まりました。
リプライ欄には「おちょこで牛乳飲むのが好きでした」「靴のコップがお気に入りでした」「私はキリンレモンのゴブレットが好きでした」と、反響が寄せられています。
お話は、仲曽良さんとお父さんが居間でくつろぐシーンからはじまりますーー。
仲曽良さんが幼い頃、お父さんはいつも同じコップを使って、ビールを美味しそうに飲んでいました。
使い慣れた道具は、気分を良くさせてくれるーー。
お父さんの言葉に感銘を受けた仲曽良さんのとった行動が……?
自分もお父さんのようなこだわりのコップを使ってみたい一心で、戸棚を探っていると、見覚えのある箱を見つけました。
前に酒屋さんがくれた、コカコーラと「つくば万博」のコラボコップを発見したのです。
側面には、つくば万博のイメージキャラクターだった「コスモ星丸」の印刷付きです。
その夜、コップでオレンジジュースを飲んでみると、なんだかいつもより美味しく感じることができたのでした。
BuzzFeedは投稿者の仲曽良ハミさんに話を聞きました。
仲曽良さんは、思い出を描いたマンガシリーズ「しなのんちのいくる」をTwitterやブログで展開しています。
由来を尋ねてみると「姉がしなの、弟がいくるなので、タイトルにしました」と話しています。
今回、あの頃の「マイコップ」を描いた理由について、こう振り返ります。
「僕が子どもの頃、父はナイター中継を見ながら瓶ビールをグラスに注いで飲んでいた記憶があります」
「今はあまり見かけなくなった光景ですので、『しなのんちのいくる』のエピソードに使いたいと思いました」
憧れを実現できたあと。
当時、お父さんの使っていた“道具“を「かっこいい」と感じていた仲曽良さん。家族内でコップがどんな存在だったのか教えてくれました。
「父のビール専用コップだけは、家族は誰も使おうとしませんでした。父がビールだけを飲むコップとして、家族が認識していましたね。そんな扱いのコップを僕も欲しかったのだと思います」
では、数ある食器のなかから、仲曽良さんが記念コップを選び、お気に入りにしていたのは、どうしてだったのでしょうか。
「深い意味はなく、新しい事を始めるので、まっさらな新品が良かっただけで、コップならなんでも良かったのだと思います。正直味は変わらなかったですが、気分は良かったです」
自分用のコップを見つけて、使うようになってからは、「お父さんのコップ」にさらに近づけていくために、家族に制限を設けたのだそう。
「コップを自分専用にするため、家族に使用禁止を宣言した覚えがあります」
あの頃の思い出をマンガにする背景。
仲曽良さんは「懐かしい記憶や感覚を発信して、リアクションがいただけるところが面白いです」と語り、こう続けます。
「ただ、最近思うのはインターネットやスマホなど、いつの間にか、あの頃に夢見た以上のすごい未来が現実になっています」
「想像もしなかったツールを使って、何十年前の記憶を読者の方と確認し合っていると思うと、なんとも言えない不思議で楽しい感覚になります」
みなさんの幼少期に、おとなへの憧れ、ありましたか? 以上、「こだわりのコップ」でした🍺🍊