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震災後に大変だったのは……。宮城県で被災した彼女が語る、10年前のこと。

東日本大震災から10年。被災した人にも、そうでなかった人にも、読んでほしい16ページにわたる漫画があるのです。

2011年3月11日から今年で、10年が経ちます。この年月を短く感じた人にも、長く感じた人にも、読んでほしい話題の漫画があります。

Twitterに「#東日本大震災から10年」と投稿されたのは、16ページの漫画でした。

作者は、震災当時、宮城県気仙沼市の写真スタジオで働いていた、あいしまさん。

自身の体験を描いた漫画には、8万回以上のリツイート、18万5千を超える「いいね」が集まっています。

リプライ欄には「胸がギュッとなった」「このことを風化させてはいけない」など、当時のことを忘れてはいけないというコメントが多く寄せられています。

物語は、10年前のあの日から始まりますーー。

BuzzFeedは、投稿者のあいしまさんに話を聞きました。

「地震や津波に対しては、恐怖でしかありませんでした。余震が起こるたびに大きな不安に襲われたのを覚えています」

彼女は10年前をそう振り返ります。そして、自身の体験を描いた理由を説明してくれました。

「震災から10年という区切りの年でもありますし、防災の意識を改めて持っていただきたいと思い、この漫画を描きました」

今でも忘れられないのは、漫画に描いたような笑顔になれなかった子のこと。

そして、震災によって失業した人たちについても印象に残っているといいます。証明写真を撮るため、スタジオを次々と利用されたからでした。

あいしまさんは現在も気仙沼市で暮らし、あの日から結婚や出産を経て、お母さんになりました。親の立場で当時を振り返り、「耐えられないくらい悲しくなります」と話します。

今回、漫画が話題になって驚いているといい、防災意識を持ってほしいと改めて訴えます。

「たくさんのご感想をいただいて、感謝しかありません。読んでいただいたみなさんに、自分の投げかけたメッセージが伝わっていてくれたらいいなと思っています」

「この10年の間にも、色々な場所でたくさんの災害がありました。やはり日頃からの防災意識、感心を持って生きることが大切だと思います」