京都水族館で撮影されたオオサンショウウオのおお~~~~きな「あくび」が話題になっています。
撮影したのはマニアックな海水魚・淡水魚が大好きだというもちさん(@mochi_deepsea)。
京都水族館の水槽の中にいるオオサンショウウオ。眠いのか、13秒かけた大きな大きな「あくび」をします。動作がゆっくりで、なんだかこちらもあくびがしたくなってしまいそう……。
京都水族館の公式サイトでは、オオサンショウウオは「時々伸びをするかのようにあくびをすることがあります」と記載しています。
この動画には、
💬「あくび、するんだ~(笑)かわいい」
💬「これ見て欠伸うつったのちょっと感動」
💬「オオサンショウウオのあくび! Xユーザーの眠気を誘った!」
など、様々なコメントや約5万9000件の“いいね”が寄せられました。
「おおあくび」を撮影したもちさんにお話を聞きました。
――「あくび」をする瞬間はとても貴重なシーンかと思いますが、撮影は苦労されましたか?
まだまだオオサンショウウオは観察の経験が乏しいため、オオサンショウウオの「あくび」の頻度がわかりませんが、この動画を撮影した日には、2時間半程度の間で2度のオオサンショウウオの「あくび」に巡り会うことができました!
「あくび」や後述する捕食を観察しようと身構えているとそのようなシーンに出会えることが多いです。
――2時間半で2回……やはり相当レアなんですね。
それらを、写真やカメラに収めるのはぐっと難易度が上がるかもしれません。私は、あらかじめカメラとiPhoneの両方をビデオ撮影のモードにして起動させておき、いつでも撮れるように準備をしています。常に狙っていないと、カメラの起動が間に合わず、不意の仕草を写真や動画には収められないことが多いです。
今回のオオサンショウウオの「あくび」のシーンも、他のお客さんの観察に配慮しながら、水槽前で粘りました。なんとなくぼんやりした個体が、たびたび口から小さな泡をだしたり、もぐもぐと口を動かす仕草をしたので、もしかしたら!? と動画撮影をスタンバイしていました。
撮影するのは楽しく苦労したという実感はないのですが、上記のようなことを考えていたので、そういった意味での苦労というか頑張りがあったかなと思っています!
――オオサンショウウオがこんなに大きな「あくび」をするのかととても驚きました! ほかに、もちさんが撮影してみたい、海水魚や深海魚のしぐさなどはありますか?
1つ目はガラス面に生き物が接着したときの様子です。
ガラス越しに観察をする場である水族館では基本的に生き物の感触が得られません。魚などがガラスに体や顔を押し付ける瞬間は、柔らかいのか硬いのかを少しだけ感じられる瞬間だと感じ、大切にしています。
そんな「生き物の感触」が得られるような仕草(たとえばお魚の唇がぷにゅっとぶつかった瞬間や、タコが胴体をに押し付けてふわふわ踊っている様子など)を写真や動画に収めたいです!
2つ目はご飯を食べる仕草です。
特に魚類は、普段はいくつかの特徴を隠していることが多いです。「あくび」もそうですし、餌を食べる時などには、隠された部位が見えるようになります。そういうものを写真や動画にコレクションすると嬉しくなります。
例えば、光を通さないように真っ黒になっている口の中、丸呑みする時に口が横にも広がることができるようになっている伸縮性のあるエラの内側、口を伸ばして捕食をする魚の口付近の構造、キアンコウであれば有名なエスカ(擬似餌)などです。
これらが、「あくび」や捕食といった普段と違う行為をする際に広がったり出てきたりして見えるようになるのです。普段とのギャップが垣間見れる仕草が最高です。
今後も、いろいろな仕草を写真や動画にコレクションしたいと思っています!
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ほかのお客様の邪魔にならないように気を付けながらの撮影ということで、こういったレアな仕草はチャンスが少なく、根気が必要とのこと。
もちさんはオオサンショウウオ以外にも水生生物のしぐさを動画として投稿しており、水生生物ファンにはたまらないものばかりです。
また、動画が撮影された京都水族館では9月11日から食べるのがもったいないような「オオサンショウウオアイス」も販売中。前肢と後ろ肢の本数まで忠実に再現したこだわりの一品とのこと。
「9月9日がオオサンショウウオの日」というのも、オオサンショウウオの姿が数字の「9」に似ていることや、繁殖のため9月ごろにオオサンショウウオの活動が活発になることから、京都水族館が日本記念日協会へ申請し、認定されたものだそうです。 京都水族館のオオサンショウウオ愛がすごい……!
(本記事は京都水族館に掲載許可・ご協力いただき制作されています。)