「あはっ、大事な輪っかにひびが入っちゃった…」闇堕ち天使ローグライト『魔界堕ちのラズリエル』がつらくて…良い

    魔界で独りぼっちの天使を天界に帰すローグライトゲーム。強力だが使うと徐々に主人公の良心がなくなってしまう「悪魔カード」の誘惑には抗えない……。

    ローグライトゲームに“闇堕ち”の要素を加えた『魔界堕ちのラズリエル』(Steam)が7月28日に発売されました。

    プレイヤーの行動次第で主人公のラズリエルが善性をなくしていき、やがて“闇堕ち”してしまう本作。

    果たしてラズリエルは悪魔に魂を売らずに天界に戻ることができるのでしょうか……? 闇堕ち大好きな筆者が実際に遊んでみました。

    強力なカードを使うほど「堕ちていく」主人公

    本作はデッキを構築しながらダンジョンを進んでいく、いわゆるデッキ構築型ローグライトと呼ばれるジャンルのゲーム。

    ただし前述の通り、プレイヤーの行動次第で主人公ラズリエルが“闇堕ち”してしまうのが最大の特徴です。

    攻撃手段となるカードは2種類あり、メインで使用する青い「天使カード」の威力は2~4と控えめ。一方、道中で入手できる赤い「悪魔カード」は9~16と絶大な威力を誇ります。

    となれば悪魔カードを連発したくなりますが、このカードは強大な力と引き換えにラズリエルの善性を失わせ、使うたびに“堕ちて”いってしまう禁断の力。

    連発することで主人公の性格も変化し、ストーリーも悪い方向に進んでしまうため、できるだけ悪魔カードを使わないよう工夫してラズリエルの正気を保ちながら天界に戻るのが目的のゲームとなります……。

    が……。

    見たくないですか? ラズリエルが徹底的に堕ちていく姿を……!

    その好奇心に勝てず、まずは悪魔カードを惜しみなく使う方針でクリアを目指します。

    すると、強力すぎる悪魔カードによってゲームはサクサクと進んでいくのですが、同時にどんどん良心を失っていくラズリエルを見るのがとてもつらくて……良いです。

    敵に対する容赦がなくなり、ついには襲ってこないタイプの悪魔も自分から積極的に倒すようになってしまい……。

    揚げ句の果てに、天使のモチーフである「頭の輪」にもヒビが入ってしまいますが、それすらも気に留めないようなセリフを発してしまうラズリエル。あんなに良い子だったのにどうして……。

    「あはっ、大事な輪っかにひびが入っちゃった……」

    良心の呵責(かしゃく)にさいなまれながら「生きるためだし、しょうがないよね」と自分をごまかすような心理描写も。

    闇落ちルートではちょっとしたセリフなどから、ゲーム開始当初のラズリエルではあり得なかった変容を感じ取れ、その描き方がとても印象的でした。うーん好みすぎる……。

    目指すは「良心を保ったまま」のクリア

    とはいえ、グッドエンドを見るためには良心を保ったままでのクリアが必要なので、現在は悪魔カードを温存しながら天界を目指しています。

    やはり悪魔カードで楽をしていた分とても難しく感じるのですが、悪堕ちルートでは見られなかったストーリーの変化や、魔界で出会う悪魔の「トルーシー」との友情などといった描写も盛り込んであり、気づいたら5~6時間ほど経過していました。中毒性抜群です。

    風来のシレン』のようなローグライクや『Slay the Spire』のようなデッキ構築系のゲームが好きなら間違いなくオススメ。もちろん、闇堕ちが好きな人には文句なしにオススメです!

    『魔界堕ちのラズリエル』はWindows対応でSteamで配信中。価格は1700円(8月4日まで10%OFFセール中)です。Nintendo Switchでもわくわくゲームズより2023年内中に発売が予定されています。

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