「ダイソンのようなコストリフォームが必要」パナソニック家電トップが今語る7つのこと

    パナソニックは家電市場のゲームチェンジャーになれるか。4月に就任したパナソニックアプライアンス新社長に聞く

    日本の人口は、当初の予想よりも早いペースで減少している。人口が減るということは、あらゆるモノの市場が縮小するということであり、かつて世界でその名を轟かせていた日本の家電製品もその例外ではない。すでに東芝、シャープ、三洋電機などの大手家電メーカーは中国や台湾などの外資に買収されており、日本の総合家電メーカーはパナソニック一社になってしまった。

    今後の日本市場は、どうなるのか。キーパーソンの1人、パナソニック アプライアンス社社長に話を聞いた。

    1. ダイソンのようなライフスタイルコストを

    需要が縮退していく中で、家電量販店との付き合い方やコストのかけ方も変化していく。品田氏が例に挙げたのが英国の掃除機メーカー「ダイソン」だ。

    2. 空調・空質ビジネスにリソースを振る

    品田社長が繰り返し話したのが「専門性高める」ということだ。

    「より儲かる領域、専門性の高い領域に基本的にリソースを振っていく。特に空調、空質は収益性の高いところ、その中でもルームエアコンではなくて、業務用のコマーシャルエアコンというところは非常に収益性が高い、社会からのリプライメントも非常に大きい、こういった領域は非常に重要」

    3. ローカルフィットからグローバルスタンダードへ

    4. 世界シェアナンバーワンの製品を作る

    今後は世界で勝てる製品をどれだけ出せるかがキーになる。

    「日本においてはトップシェアを取っている製品は数多くあるし、世界の各地域でも、市場によってはトップシェアの製品もある。しかし、世界で一番売れている製品はない。多くの製品、リソースが日本に偏っている。それが大きな課題。

    日本市場にかけているコストをうまくセーブしながら、グローバルで勝てる製品にリソースシフトするというのが、これからの大きなテーマ」

    5. テレビ事業は他社と組むことを念頭に

    6. インド市場に注力

    グローバルで特に注力している市場としてはインドを挙げた。インド市場は、サムソンやハイアールなどの中国・韓国勢にとっても重要な市場だ。

    「ここをこうすれば、他のメーカーに勝てるというマジックみたいなものはない。マーケット自体が伸びているので、日本メーカーが参入するには、周回遅れでもなんでもない。ローカルに工場作り、現地で生産を始め、インドコストを取り込みつつ、軌道に乗ってきた状態。インドは相対的に日系メーカーに対する信頼性が高く、まだまだ戦闘力としてはある」

    7. 経営の真ん中に商品を置く