一枚の写真で感情を揺り動かされたことはありますか? 2年前の写真にいま私たちが「足りない」と感じるもの

    世界最大級のストックフォトエージェンシー、ゲッティイメージズは、膨大な数のストックから人々が求める写真を提供しながら、今のニーズやトレンドに合わせて新しいビジュアルを作り続けている

    「一枚の絵は一千語に値する」

    「ウェルネス」という言葉を表現する一枚の写真

    ゲッティイメージズのクリエイティブチームでシニアコンテンツエディターをつとめる遠藤由理さんはこの写真の意図を次のように語る。

    「『ウェルネス』という言葉には、精神的な健康、身体的な健康、心と体など、様々な意味があります。

この写真は、心のウェルネスを表現しました。精神統一、心の乱れを整えるという意味でのお茶会を舞台に選びました。

    また2020年は本来、オリンピックが開催される年ということもあったので、モデルさんには外国人を起用、文化交流という意味でのウェルネスも表現しました。さらにいうと、お茶の先生はアクティブシニアでもあります」

    一枚の写真に人々の関心ごとやトレンド、時代背景などを盛り込み、緻密に配置しているのだ。

    緻密なデータ分析により「今求められているビジュアル」を予測していく

    ここで改めて、ゲッティイメージズの仕事を簡単に説明しよう。

    ストックフォトとは、写真家・イラストレーター・映像作家などの作品を預かり、メディアや公共機関、個人向けにそれらの作品のライセンスを販売するビジネスだ。

    例えば夏休みについての記事やニュースを流す際、そこに合わせた画像があると人々はより内容を理解しやすくなる。ユーザーは、ゲッティイメージズのサイトで必要なビジュアルを単語で検索する。『夏休み』『帰省』などのほか、2020年の今なら『オンライン帰省』という言葉も検索されるかもしれない。

    「ダイバーシティ(多様性)」の要素が重要

    重要なのは「リアル」であること

    思考を常にアップデートし続ける