読んだら止まらない面白いマンガ『娘の友達』、恋愛のようなホラーのような…

    古都ちゃんまじやべえ。

    この作品はやばい。『娘の友達』っていう漫画。

    家庭では「父親」として、会社では「係長」として、「理想的な自分」を演じるように生きてきた主人公・晃介。だが、娘の友達である美少女・古都との出会いにより、彼の人生は180度変化する。

    というストーリー。

    主人公は市川晃介という中年男性。会社では同期のなかでも出世頭のエリート社員だが、その分だけ多くのストレスを抱えて毎日を送っている。

    私生活では妻と死別、男手ひとつで育てている高校生の娘は引きこもりで不登校となり、学校の担任からはもっと子どもと向き合うようにと詰められる。毎日娘の食事を用意して、部屋に向かって声をかけるなど精一杯やっているのに。

    一体これ以上どうすればいい。もう限界だ…。

    そんな心が折れそうな晃介のもとに現れたのが如月古都という美しい女子高生。会社近くのカフェで出会い、再会した場所は娘の学校だった。

    そう、如月古都は娘の友達だった。娘の心配をして、学校関係の手伝いをしてくれる古都に甘える晃介。しかし古都の様子はちょっと普通じゃない。友達の父親に接する態度とはどうも違う。

    「いっぱいドキドキしましょうね」

    晃介に接近する古都は怖いくらいに魅力的に見える。疲れた中年男性に、この美しく純粋に見える女子高生の誘いを断る意志は残されていない。古都よ、もうやめてくれ、晃介の判断力はもう…ゼロだよ!

    作品ページにはこんな説明が載っている。

    社会的には「決して抱いてはいけない感情」に支配されながらも、古都の前では自己を開放でき、社会の中で疲弊した心は癒やされていく……。「社会」のために「自己」を殺す現代社会へ鋭く切り込む、背徳のサスペンスが幕を開ける。

    次第に大胆な行動に移る古都、守るべきものとの間のギリギリのところで揺れる晃介、そんな関係はそのまま穏便にすむはずもなく。

    とにかく古都の描かれ方がミステリアスなのがいい。悩みもがく晃介の内面はときに下劣にはっきりと描かれるが、古都の心理描写は一切ない。彼女は純粋な子どもなのか、それともモンスターなのか。

    その生い立ちが徐々に明かされてくると、この作品の副題が気になってきた。

    「L'un des grands secrets d'une femme fatale」

    フランス語のこんな言葉がタイトルに添えられている。

    日本語では「ファム・ファタールの大きな秘密」と訳せる。ファム・ファタールとは悪女や魔性の女といった意味で使われる。

    中年男性と少女の禁断の愛を描く恋愛マンガだろうか。

    晃介と同年代である筆者には、この作品はホラーだった。


    コミックDAYSで序盤の話が無料で読めます。とにかく古都ちゃんがめっちゃかわいい!こんなのに迫られたらやばいわな。