「メルカリは一次流通を奪ってるでしょ? いや、むしろ活性化してるよ」という調査結果をメルカリが発表

    フリマアプリが生む消費喚起は年間484億円

    メルカリは「フリマアプリが流行すると、二次流通ばかりが盛り上がり、新品が売れなくなる」というイメージを打ち消そうとしている。

    同社は2018年8月に、フリマアプリが修理・配送サービスなどの周辺市場におよぼす影響は年間752億円であるという調査リリースを発表した。

    そして2020年2月13日、「フリマアプリ利用による新品商品の消費換気効果は年間484億円」という最新の調査結果を公開し、記者向けに発表会を開催した。

    CtoCサービス事業者として、フリマアプリが国内の消費活動を阻害していると捉えられるのは避けたいところだろう。

    今回の調査に協力し、発表会にも登壇したのは国際大学グローバル・コミュニケーション・センターで、計量経済学を専門に研究する山口真一氏。

    narumi / BuzzFeed

    仮説は「フリマアプリ利用は、新品購入金額を減少させる」。

    この仮説の正否を検証するため、メルカリと山口氏は全国15〜69歳の男女2万人を対象としたインターネット調査を実施した。調査期間は2019年12月〜2020年1月。

    調査したカテゴリーはメルカリで頻繁に取引の発生している「ファッション」「スポーツ・レジャー」「理髪料・コスメ」「家電・スマホ」「エンタメグッズ」「おもちゃ・ホビー」など全6カテゴリ。

    わかったことは以下の通り。

    1.フリマアプリ「出品」経験者は全カテゴリーで、ひと月あたりの新品購入金額が増加。

    赤いグラフがフリマアプリでの「出品」を経験した人。青がフリマアプリで「購入」を経験した人。出品した人は新品購入金額が高い。

    一方で「購入」経験者は3カテゴリーで、ひと月あたりの新品購入金額が減少している。

    2.フリマアプリ利用による新品商品の消費喚起効果は年間484億円

    さらに上記の調査結果をもとに、1年間分の新品商品の消費喚起効果を推計すると、年間約484億円にのぼるという。

    家電・スマホ、おもちゃ・ホビーのカテゴリーがマイナスになっているが、全体でならすと484億円の増加となっている。

    山口氏はこの結果について「意外だった。トータルで下がってると思った」と話した。

    しかし実際にフリマアプリを利用する消費者にとっては意外ではないようで、次のような調査結果も出た。

    3.消費者は家電・スマホ以外のカテゴリで「新品購入金額が増えた」と感じている。

    以下は2万人への調査のうち、フリマアプリ利用者1500人への意識調査。家電・スマホ以外の5カテゴリにおいて、「新品購入金額が増えた」という回答が、「減った」を上回った。

    その理由を「出品経験者」と「購入経験者」ごとに聞いてみたのが次の結果である。

    4.フリマアプリ出品経験者、新品購入金額が増える理由は「売ってお金を得られるので購入頻度/単価が高くなる」

    出品経験者は「売ってお金を得られるので購入頻度が増えた」という回答が多かった。

    購入経験者においては、フリマアプリで検索して新しい商品に出会った、フリマアプリで試してその後、新商品を買ったという回答も見られた。

    484億円の経済効果。フリマアプリ市場は代替ではなく補完関係にある

    山口氏は今回の調査にこう結論づけた。

    「フリマアプリ市場は一次流通の代替ではなく補完関係にある。CtoCサービスは消費者と消費者をつなげただけではなく、消費者の価値観を変えた。今後はCtoCサービスで取引されやすい、検索されやすい商品開発をすることが自社の売上を伸ばすことに繋がるのでは」

    ただ、フリマアプリ利用者への意識調査では、家電・スマホだけ、新品購入額がマイナスだった。

    この理由については「このカテゴリーはほぼスマホが占めていて、まず単価が高い。正規だと10万円くらいする。フリマアプリだと5万円くらいになるので魅力が大きい」と分析した。

    最後に、メルカリ執行役員VP of Business Operationsの野辺一也氏に「フリマアプリのせいで国内消費が縮小していると見られるのは嫌なものですか?」と聞いてみるとこんな答えが返ってきた。

    「メルカリが一次流通市場を侵食してくる存在と思っている人も実際に多いです。しかしデータや実績により、事実に基づいてご理解いただきたい。これからも(何らかの調査結果を)出していくかもしれません」


    フリマアプリを日常的に使っている方は、今回の調査結果についてどう感じるだろうか。新品購入金額は増えましたか? それとも減りました?