先日、「アートビーフギャラリー」なるものをいただきました。
立派な箱を開けると、浮世絵…!?
でもよーく見るとこれ。
富士山の部分が「肉」です。
しかもいい感じにサシが入ったA5ランクの近江牛です。
葛飾北斎が描いた「富嶽三十六景 凱風快晴」の赤富士が、なんと赤身の牛肉で彩られています。
このままアート作品として壁に飾ってしまいたいくらい美しい。
実はこれ、滋賀県近江八幡市にある「つゆしゃぶ」発祥のお店・ひょうたんやが、面白法人カヤックと共同で考案した新体験の牛肉ギフトなのです。
「アートビーフギャラリー」のお披露目が行われたのは今年6月。東京・京橋にあるひょうたんやの姉妹店「ちりり」
平日のランチタイム、お店は通常営業だった。
「毎日満員になるお店ですが、ご覧の通り、コロナ禍でお客さんが減っています」と、ひょうたんや代表の中嶋和義さんは切り出した。
特に宴会需要に大きな打撃を受けており、ひょうたんやグループも「お取り寄せ」のすき焼き・しゃぶしゃぶを販売しはじめた。
「いままでは片手間でしたが、メインにできるくらいお店に余裕ができてしまった。単なる通販ではなく、どういう心意気でやるかを考えました」(中嶋代表)
ひょうたんやが1949年から取り扱う「近江牛」は日本三大和牛の1つに数えられる。その中でも近江牛は最も歴史が古く、江戸時代から食べられているという。
「コロナによる飲⾷店打撃によって近江⽜が出荷が遅れていると聞きました。うちの理念は『三方良し』。それに基づいて、世間、売り手、買い手のために、何かできることがないかと…」
そこで相談したのが、クリエイター集団として知られる面白法人カヤックだった。
なお、会場では実際に近江牛が振る舞われた。
とても上品な味わいの和牛である。
「食べる前も、後も、もっと盛り上げたい」カヤック・クリエイティブディレクターの阿部晶人さん
「こんな時期でも日本全体を盛り上げたいという思いがあって、面白法人だけあっておもしろがって取り組みました」
アイデアを出すにあたって、まず食べてみたという阿部さん、「鮮やかな赤身とサシに感動した」。
「もちろん食べてもおいしかった。普段のお肉とは違う新しい体験。食べる前と後から、もっと盛り上げたいと思いました」(阿部さん)
そこで考えたのが、美しい赤身肉を葛飾北斎の浮世絵に見立てるアイデア。
「これを機会に認知を広げて日本代表する牛になってほしい」という思いも込めて、日本を代表する富士のモチーフを使った。
「今後は桜や浅草寺など、日本の名所や美しさをアピールする絵をシリーズ化して出していきたい」とも話した。
アートと肉の融合にはカヤックらしい工夫が光る。アートビーフギャラリーが収まる黒い箱は額の役割も果たす。
さらにお肉を食べ終わったあとは、浮世絵の後ろに写真や子どもの描いた絵を飾って、楽しめるようにした。
というわけで、すき焼きをつくってみます。
1セットにつき3~4人前(700g)のお肉が入っています。冷凍で届くので、食べる前にあらかじめ冷蔵庫で24時間ゆっくり解凍しておきます。
商品説明によれば、「さらに食べる直前30分常温に置くと、本来の近江牛の肉の味わいが際立ちます」とのことでした。
できた!!!!!
めちゃくちゃおいしいです。近江牛はとてもやわらかく、上品な旨味を感じます。
ああ、これはいいお肉だ……。目で楽しんで、舌で味わえる粋なアート作品。
とにかくモノが良いので値は張りますが、大事な人への贈り物などによさそうです。