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HPVV自治体議連が発足 HPVワクチンの接種推進に地方議員も活動をスタート

HPVワクチン接種の推進や啓発を訴える超党派の地方議員で作る「子宮頸がんワクチン接種推進自治体議員連盟(HPVV 自治体議連)」が発足しました。積極的勧奨の再開や実現するための財源を国や自治体に訴えていきます。

HPVワクチン接種の推進や啓発を訴える超党派の地方議員で作る「子宮頸がんワクチン接種推進自治体議員連盟(略称・HPVV 自治体議連)」(共同代表:種部恭子・富山県議、成田祐樹・札幌市議)が11月9日発足した。

Naoko Iwanaga / BuzzFeed

発足したHPVV自治体議連のメンバーである地方議員たちと、連携を表明した国会議員たち

国に積極的勧奨の再開や9価ワクチンの定期接種化などを求めていく。

共同代表の富山県議会で産婦人科医の種部恭子さんは、参院議員会館で開かれた設立総会で、30年間産婦人科として若い患者が命や子宮、子供を失うのを診てきた経験を伝えた上で、こう決意表明した。

「接種する責務は市町村にあります。そして勧奨する責務もある。対象年齢であることを伝えなかったことによって命が失われた時、その責任を取るのは市町村長です。そして私たち都道府県・市町村議員がチェック機能を果たしてこなかった責任を問われる可能性がある。その責任を引き受けるつもりで、これから先2度とそういう人は出さないのだという決意を持って地方議員ができることがたくさんあると思っています」

9日現在、67市区町村、25都道府県の126人の地方議員が参加している。

「積極的勧奨の再開」「機会を逃した女性の救済」

今年4月、「全国若手市議会議員の会」が、子宮頸がん予防に関する研修を開いたことをきっかけに、この議連の準備会を8月に設立していた。

11月9日に開かれた設立総会では、以下の4つを主な目的とした設立趣旨が承認された。

  1. HPVワクチンの積極的勧奨の再開を国に強く求めること
  2. 積極的勧奨差し控えにより接種機会を逃した女性の救済を求めていくこと
  3. 9価ワクチンの推進をしていくこと
  4. HPVワクチン接種の推進および啓発

超党派の国会議員も参加

成田祐樹共同代表は「失われた年月をしっかり取り戻すためにも、私たち自治体議員がしっかり取り組んでいかなければいけない。最終的に接種の責任は自治体にあります。国会議員の先生と連携しながら積極的勧奨の再開とHPVワクチンに向けて取り組んでいきたいと思います」と挨拶。

国会議員も超党派で集まった。

自民党の三原じゅん子・参院議員は、「私も厚生労働副大臣としてHPVワクチン(の積極的勧奨を)なんとか再開するように全力を尽くしてきた。国の議員連盟と連携して、1日も早い再開、キャッチアップに全力を尽くしていく」と挨拶。

立憲民主党の塩村あやか参院議員は、自身が感染したことをきっかけにHPVワクチンの問題に取り組み始めたという。

「勉強していうちに早く積極的勧奨を再開しなくては失われる命が増えてしまうという結論になりました。自治体の声は重要で国を動かしていくことになりますので、共にがんばっていきましょう」

日本維新の会の、音喜多駿・参院議員は、2017年に自分自身も接種したと紹介。「今後はキャッチアップ、その後は男性にも拡大していくことが極めて重要な局面です。積極的勧奨が再開されたら、低迷した接種率を上げるためには自治体の皆様と連携して、密に国政と地方議員と連携をとって一刻も早く普及するように頑張っていく」と話した。

区議が子宮頸がん体験「妊娠適齢期の女性の未来を左右する悲しい病気」

Naoko Iwanaga / BuzzFeed

自身の子宮頸がんの体験を話す夏目亜季・荒川区議(右)と日本産科婦人科学会でHPVワクチンの啓発を担当する宮城悦子・横浜市大産婦人科教授

後半は23歳の時にリンパ節に転移した子宮頸がんにかかっていることがわかり、子宮を摘出した経験のある夏目亜季・荒川区議が体験を話した。

血の繋がった子供を諦めなければいけない精神的苦痛、苦しい治療、卵巣を摘出したことで起きる更年期障害のような異常や膀胱の後遺症ーー。

「現在は子供を産まない自由、産む自由と多様性が認められていますが、私たちは子宮頸がんという病気によってその選択肢すら自分で選ぶことができません。そのことを理由に結婚すること、新しいパートナーを作ることを躊躇している女性がたくさんいます」

「妊娠適齢期の、これからを担う女性の未来を左右するとっても悲しい病気なのです。私自身、このことを多くの方に知ってもらいたいと思い、講演を始め、政治家としてHPVワクチンを推進する活動を議会でもやっています。私自身、ワクチンのことをもっと早く知りたかった。誰一人、自分のような思いをさせてはいけない。そう思ったからです」

「誰にでもなる可能性があるありふれたウイルスです。なのに、この病気のこと、ワクチンのこと、あまり知られていません。積極的勧奨が差し控えられてから、ごく一部の人が知るワクチンになってしまいました。でも、知らなかったことが運命の分かれ道になってしまうのです」

「HPVV自治体議連として推進し、守れる命を守っていきたいと考えています」

宮城教授は、子宮頸がんの現状とスウェーデンやイギリスからHPVワクチンが浸潤子宮頸がんを防ぐ効果が報告されたことなど、最新の知見を紹介。

「日本の公衆衛生上の大きな問題として捉えて、子宮頸がんの罹患率・死亡率を減少させるイニシアチブを取ることは先進国の一員としての使命であると思います。皆様の強い団結を願います」と訴えた。