なぜかやたら目立つ看板で有名な「きぬた歯科」、駅前看板に隠された“ある狙い”に「発想が天才過ぎる」の声

    院長に看板にかける思いを聞いてみた!

    なぜか関東のあちこちでやたら看板を見かける「きぬた歯科」。院長の顔がでかでかと印刷された看板は、2022年末時点で関東の200カ所以上に設置されており、関東住みの人なら一度は見たことがある……かもしれません。

    昨日の三鷹駅に続き、西荻窪駅。ねもさんから画像を頂きました❗#西荻窪駅 #きぬた歯科

    Twitter: @kinutashika

    そんな「きぬた歯科」の看板について、Twitterユーザーの“こりんご”さんが「ある気付き」をつぶやいたところ、まさかの公式から「その通りです」と反応される珍事がありました。

    やりとりを見た人たちからは、「先生流石過ぎます……!」「発想が天才過ぎる」と大きな反響が。果たしてその「気付き」とは一体……?

    きぬた歯科公式「その通りです」

    その通りです。それだけのために気温計を特注で作りました。 https://t.co/rBxnP3PQPS

    Twitter: @kinutashika

    こりんごさんがツイートしたのは、「立川駅前は時計付きなのに八王子駅前のは気温表示なのはテレビ中継を狙ったのかー」という内容。

    確かに、立川駅前にも八王子駅前にも「きぬた歯科」の看板は設置されていますが、立川駅前の看板は時計付きなのに対し、八王子駅の方は気温計。

    一見なんでもない違いのように思えますが、八王子駅といえばよくお天気ニュースの中継が入ることで有名です。まさかそこを狙ってあえて「気温計」にしていた……?

    こりんごさんのそんな推測は見事に的中。きぬた歯科公式のツイートによると「その通りです。それだけのために気温計を特注で作りました」とのことでした。まさか気温計から特注で作っていたとは!!!

    「マジで人生賭けてます」リプライ欄ではさまざまな疑問に院長が回答!

    さらにリプライ欄では、看板に関する質問会が開催されていました😂

    きぬた院長の丁寧な回答からは看板に対する熱い思いが伝わります。

    @bn2islander 気温計の既製品もあります。ただウチのサイズは 無いんですよ。巨大過ぎて。因みに立川の時計も特注品です。こちらは200万円。八王子の気温計より安いんです。恐らく巨大気温計を注文する人がウチ以外居ないのだと思います。笑

    Twitter: @kinutashika

    @terrythefunk ありがとうございます。マジで人生賭けてます。ロータリーには3つの歯科看板があり、ウチ以外は既製品のデジタル表示計が入ってます。結局、テレビに映らない。なのでやる時はきちんと投資しないとダメなんです

    Twitter: @kinutashika

    リプライ欄のやりとりによると、気温計付きの看板は既製品として売られているものもあるそうですが、「きぬた歯科」が求めるような大きなサイズは存在しないとのこと。ちなみに、立川駅前の時計看板は特注で200万円かかったのだそうです😂

    また、「お見事です」というコメントに対しては「ありがとうございます。マジで人生賭けてます」と返し、短いながらその思いを語っています。

    BuzzFeedは投稿者さんに話を聞きました。

    ーーきぬた歯科さんがツイートされて驚かれたのではないでしょうか

    フォローしてもされてもいないのにリプライが来て驚きました。そしてとても恐縮しました。

    BuzzFeedはきぬた泰和院長にも話を聞きました!

    ーー今回話題になった気温計を看板に導入されたのには、どんな狙いがあったのでしょうか?

    雪の時期になるとキー局が恒例の八王子中継をします。寒い八王子を取り上げたいわけですね。であれば気温計を設置すれば、写してもらえるのではないかと考えました。

    実はロータリーにはあと2つの歯科看板があり、それぞれ既製品の小さなデジタル表示計があります。気温と時計が交互に表示されるものです。約60万円ですね。小さすぎてテレビ栄えしないし、アップにしたときに時計表示になる可能性もあります。であれば巨大な気温計を特注で作れば、有利になるのではないかと考えました。400万円かかりました。

    ーーリプライ欄で「人生賭けてます」とおっしゃっていたことから情熱がよく伝わりました。院長の看板にかける思いを教えてください。 

    看板は自分の人生を最も輝かせました。それまでは人生で成功体験なるものがなく、何となく生きていたと言っても過言ではありません。

    よく歯科医師になれたではないか、歯科医院を開業出来たではないか、と言われますが、歯学部に行けば、流れで誰でもそうなります。そもそも大学受験には失敗していますし、劣等感から学生時代は彼女も友達も出来ませんでした。

    看板のきっかけは、10年前にNHKでインプラントの事故を取り上げた番組があり、その結果、日本中のインプラント医院で閑古鳥が鳴いた事が理由です。

    しかし、テレビを見ない層もいますよね。テレビそのものを所有していない層も。違ったアプローチから看板は有効だと考えました。ライバル医院が追いつく前に一気に設置しようと。

    功を奏し、「歯科の顔出し看板=きぬた歯科」のイメージが定着してくれました。患者さんも戻ってきて大正解でした。その結果、看板そのものが私の趣味にもなったのです。

    普通は車だとかファッション、スポーツ、旅行と、いろいろ趣味って存在しますが、私は実益を兼ねた看板が趣味です。仕事から完全に離れた趣味でないので、安心感があるんですよ。

    ーーTwitterの効果もあって、看板に多くの注目が集まりました。「こんな看板を作ってみたい」「こんな看板はどうだろう」などと現時点で考えられているものがあれば教えてください。

    これはすでに決まっています。可能かわかりませんがタヌキの巨大な立体人形が看板を持っていて「きぬた歯科」と。ただこれは設置場所が難しいので、時間がかかると思います。

    あと確実に近々にやるのは、はみだし看板です。私の顔が看板からはみ出している。さいたま市のドッグランに設置する予定です。

    個人的に動物虐待が許せなく、動物保護団体が行うドッグラン。そこに看板を設置。広告代として運営者に支払うというものです。ご期待ください。