同居しているネコちゃんのことが愛しくて愛しくてたまらないワンちゃんが、ひたすらネコちゃんをなめ回す……という、ほっこりする動画が話題になっています。
2月2日、X(旧Twitter)へ動画を投稿したのは、飼い主のしろろ(@se2_2co)さん。そこには、白い犬の櫻子ちゃんが、猫の鈴ちゃんを一生懸命になめ回す姿が45秒にわたって映されていました。
右耳を中心に、耳の裏や中までしっかりペロペロ。
鈴ちゃんのほうも嫌がる様子はなく、されるがままになめられています。
櫻子ちゃんのほうも、鈴ちゃんのほうも、お互いに愛情があって信頼していることが伝わってくる動画です。
種族を越えた愛情の深さが感じられる“尊い”行動にSNSでは、
💬 「タイムラインこんなのだけでいい」
💬 「延々と見てしまう」
💬 「ヌッコべちゃべちゃ」
💬 「犬の愛情は重い」
💬 「猫吸いは犬にも共通ということか」
と大好評。
櫻子ちゃんと鈴ちゃんの仲良しな様子に癒される人が続出していました。
さらに、後日投稿された動画では、櫻子ちゃんがなめ回すのを止めた途端、「え? やめちゃうの?」とでも言いたげに櫻子ちゃんを見つめる鈴ちゃんの様子も映されていました。
なんだかんだ言っても、なめてもらえるのがうれしいんですね……!
飼い主さんによると、“なめまくり犬”の櫻子ちゃんと、“なめられ猫”の鈴ちゃん。そして、一緒に住んでいる白い犬のニコちゃんの3匹は、岡山県の動物愛護センター登録ボランティア団体「認定NPO法人 しあわせの種たち(@shiawasenotanet)」から譲渡されたそうです。
しあわせの種さんでは、岡山県動物愛護センターの譲渡事業と協働し、殺処分0を目指して保護犬や保護猫の譲渡を行っているとのこと。
ニコちゃんたちも、しろろさんの家にやって来て今では家族同然。こうして愛情たっぷりになめられているところを見ても、本当に仲が良いことがわかります。
BuzzFeedでは飼い主さんにお話を伺いました
――櫻子ちゃんと鈴ちゃん、ニコちゃんの普段の様子や性格について教えてください。櫻子ちゃんが鈴ちゃんを舐め始めたきっかけは、覚えていますか?
長女のニコちゃん(13~14歳)は3~4歳の時に山で捕獲された犬なので、大変怖がりですが、犬の群れで暮らしていたと思われるので愛情深く母性本能が強いです。
それから1年後、ニコちゃんと同じ山でニコちゃんそっくりの妊娠したメス犬が捕獲されたのですが、そのとき生まれて引き取った子犬の一匹が櫻子でした。ニコは櫻子を毎日ぺろぺろ舐め回して育てていたので、櫻子が鈴を舐め回すのはニコちゃん由来ということですね。
次女の櫻子(7歳)は、ニコちゃんに溺愛された甘えん坊で、ニコちゃんがいないお散歩は脚が震えて歩けないほどです。
――猫の鈴ちゃんはどのようにしてやってきたのでしょうか。
ニコちゃんと櫻子には年齢差が5~7歳あるので、いつか先にニコちゃんが死んだら櫻子がどうなるのか心配で、その前に仲良くできる子をと思い、子猫を迎えました。
末っ子の鈴(10ヶ月)は両後脚骨折でしあわせの種たちさんに保護され、大きな手術を乗り越えてうちにやってきました。
櫻子も両後脚を3回も膝蓋骨形成不全の手術をしているので、脚の悪い子猫と思うと不憫で。脚の長さに左右差があるものの、全く普通のやんちゃな子猫です。
でも櫻子が赤ちゃんの時はもっとやんちゃで、ニコちゃんが手を焼いて育てたので、それに比べたらおとなしく感じるくらいの甘えん坊で可愛い猫です。
生後4カ月の犬たちとの初対面では「シャー!」と犬たちを威嚇していた鈴ですが、気にせずにぺろぺろ舐める櫻子には「え? え?」って戸惑っていました。
――櫻子ちゃんは何分くらい鈴ちゃんを舐めていたのでしょうか?
櫻子が鈴を舐めている時間ですが、短い時は3分くらい??? 放っておくと20分くらい舐めているので、あまり長いと心配になって引き離します。
ただ、イヤになるとポムポムと優しい猫パンチをして逃げるので、舐められている間は気持ちがいいみたいです。
・・・・・・
飼い主さんによると、櫻子ちゃんとニコちゃんに血の繋がりはないそうですが、今ではまるで本当の親子のよう。
ニコちゃんから受けついだペロペロなめる愛情表現を、惜しみなく鈴ちゃんに注いでいます。
飼い主さんは、この記事を通して保護犬、保護猫、また動物保護団体への理解が深まることも願っており、特に「ニコちゃんのような成犬から引き取られる子が増えるといいなあ」と言っていました。
もしも、ニコちゃんと櫻子ちゃんが保護されていなかったら、きっと鈴ちゃんとの出会いも、愛情たっぷりに幸せな毎日を過ごせる現状もなかったはず。櫻子ちゃんたちに出会えて、本当に良かったと思います。