彼女は、ケイティ・ジョイ・クロフォード。アメリカで写真を学ぶ23歳の学生だ。

窒息するような苦しい気持ちを表した作品。

自分の考えに縛られた時。

人生に行き詰まった時の感覚。

怖くて何もできない感覚。

鬱と不安感の間で、揺れ動く心。

とらわれたような気持ち。

気が重くて、その状態から抜けられない時。

不安で、寝れないときの気持ち。

まるで、こんな感じ
中野満美子 BuzzFeed Global Adaptation Editor, Japan
BuzzFeed Staff
ケイティは、自分自身の気分の落ち込みや不安をとらえた写真を、卒業制作で発表しようと考えた。そして、セルフポートレート集「My Anxious Heart(私の不安な心)」を完成させた。
精神疾患がどれほどの影響を人間に及ぼすかを、目に見える形で表現している。遠隔カメラを使い、1枚につき3時間ほどかけて撮影した。
「やってみたら、心が浄化され、自己発見をしているような感覚がありました」と、ケイティはBuzzFeedに語った。「苦しんでいる人たちにも、自分たちは声をあげることができ、また、誰かに頼ってもいいんだと思って欲しいんです。自分は一人だと感じて欲しくはありません。不安を感じたり、鬱状態になると、どうしても孤独を感じてしまうから」
「みな私に息をしなさいと言う。胸がドキドキする。ドキドキ。ドキドキ。でもなぜ窒息しそうな感覚があるのだろう? 鼻の下に手を持って行って、呼吸していることを確かめる。まだ呼吸できている感じがしない」
「自分の考えに縛られている。自分で自分の考え方を扇動している。考えれば考えるほど、落ち込む。考えなくても、気分は落ち込む。呼吸をするんだ。ただ息をするんだ。そのうち楽になるから」
「生きるのも、死ぬのも怖い。なんという人生」
「お腹に不思議な感覚。泳いでいて、足をつけて立ちたいんだけど、水が思ったよりも深くて立てない。足がつかなくてドキドキする」
「鬱は、何も感じない状態。不安は、感じすぎる状態。両方が存在すると、心は、ずっと葛藤している。どちらに落ち着くということはない」
「あなたは私が作った、私の感情。私の隔絶のために作られた。自分を守るための、悪意ある目的で作られた。あなたは恐怖と嘘でできている。果たされない約束や、めったに得られない信用をなくすことへの恐れ。私の人生にずっと影響を及ぼしてきた感情。どんどん影響は強くなる」
「一杯の水は重くない。何気なく手で持ち上げることができる。でも、それを空にしたり、テーブルに置くことができないとしたら? その一杯の水の重みを何日も、何カ月も、何年も感じ続けるとしたら? 重さは変わらなくても、どんどん重荷に感じるようになる。そして、ある時から、もともとどれくらい重たかったか、思い出せなくなるようになる。重たくないのだと思うのに、全力を使わなくてはいけない時もある。そして時には、その水を手から離すしかない時もある」
「私は眠るのが怖かった。真っ暗闇の中で、感じたことのないような恐怖を感じた。本当のところ、暗闇は強くなかった。でも、本当に怖かったのは、恐ろしい影を作り出す、ほんの少しの光だった」