摂食障害を患う女の子たち。回復へと歩みだす日常を切り取った写真

    「ありのままの姿をさらしてくれた彼女たちは、とても勇敢だと思います」

    Marie Haldはデンマーク出身の28歳のフォトグラファー。

    Haldは昨年、ポーランド南部、マラバという小さな村にある摂食障害治療センターを訪れた。

    Drzewo Zyciaという名前の、このセンター。ポーランド語で「命の木」という意味だ。

    Haldは滞在中、センターの女性患者の何人かと友達になって、プログラムに参加した。

    「女の子たちの大部分は、ポーランド語しか話せませんでした。そのため、英語が堪能な女の子たちが、私が言っていることを説明して通訳してくれました」とHaldはBuzzFeed Newsに語った。治療には、厳しい日課が含まれていたが、Haldは、そのことが患者に安心感を与えていると感じた。「患者たちは、毎日が同じこのとの繰り返しであることに退屈していた一方、そのことに安心感と安らぎを感じていたと思います。それで、セラピーセッションに集中することができていました」

    プログラム参加中、Haldは、食事の時間に立ち会うのが、最も難しいことに気づいた。

    「私が食べ終えたのと同じ量を食べるのに、彼女たちは、1時間もかかっていました。そして皆、明らかに、自分の頭の中の声と闘っていました」

    患者たちは皆、ストレスの多い状況にあった。そんな中、Haldは次第に、患者たちの人柄に気づき始めた。

    「ひとりひとりが、いかにすばらしく賢く、おもしろく、優しいのかがわかり、驚きました」

    Haldはまた、患者たちが、お互いにパワーを与え合っていることにも気づいた。彼女たちは、夜遅くまでおしゃべりするために、お互いの部屋に忍び込むことがよくあった。「ギターを演奏したり、ポーランド語と英語でポップソングを歌ったり。お互いのベッドに寝ころびながら、雑誌を読んだりして過ごしていました」

    下の写真で歌を歌っているAniaは、デミ・ロヴァートの大ファンだ。ロヴァートは、自らの摂食障害を公にしている。Aniaは、ロヴァートの歌詞に合わせて歌うのを楽しんでいる。

    女の子たちは、自分の健康状態について非常に率直だった。

    「カメラを持ってやってきた私の前で、世界に向けて、ありのままの姿をさらしてくれた彼女たちは、とても勇敢だと思います。私はフォトジャーナリズムについて、よく説明をしました。彼女たちは自分のストーリーを語れること、そして、世界に向けて影響力を持てることに、勇気づけられる感覚を持ったようです」

    患者たちはセンターでの滞在が終わると、外来患者としての治療を受けるようになる。

    「マラバの近くに住んでいる女の子たちは、家族と一緒にセラピーに来ることになります」とHald。「私は、女の子たちの何人かと、今も連絡を取り合っています。彼女たちはゆっくりと前に進んでいます。Instagramを使っている子もいて、回復の過程をシェアしてくれるので、そこでも様子を知ることができます」

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