『ハリー・ポッター』出演のアジア系俳優、人種差別を相談するも「何もないことにされた」
「『あの時、何か言っておけばよかった』とずっと思っています。でも、そんなことはできません」
『ハリー・ポッター』シリーズに出演し、ハリーの初恋相手のチョウ・チャン役を演じた、俳優のケイティ・リュン。

Warner Bros. / Courtesy Everett Collection
彼女は先日、中国系イギリス人の女性が運営するポッドキャスト『Chinese Chippy Girl』に、ゲストとして登場した。

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最新エピソードの中で彼女は、チョウ役に選ばれて受けた人種差別を広報担当者に相談したところ、それを否定するように言われた出来事を語った。
「Googleで自分の名前を検索すると、『ハリーポッター』のファンサイトに辿り着きました」

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『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』に出演したとき、リュンはまだ16歳だった。
「(サイトに書かれた)コメント全てを読んだのを思い出しました。人種差別的なものがとても多かったです」
「(見つけたサイトを広報担当者に報告したら)こう返されたのを覚えています。『ケイティ、そんなサイトなんて無い。わかってるよね?(人種差別について)聞かれても、それは嘘です、そんなことは起きてませんって言うんだ』」

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「私はただ、うなずくだけでした。自分の目で見たにもかかわらず『そうですね』と。『わかりました。全部うまく行ってると言います』と」

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映画の撮影に参加できたことは「本当に心から感謝している」と語るリュン。しかし、彼女が置かれた立場はそれなりに難しかったようだ。

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「『あの時、何か言っておけばよかった』とずっと思っています。でも、そんなことはできません」
雑誌「エンターテインメント・ウィークリー」によると、リュンが人種差別について語るのは、今回が初めてではないという。

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イギリスのニュースメディア「The Heralnd」が2016年に行ったインタビューで、リュンはこのように話している。
「チャン役を演じたときのことはあまり覚えていません。当時起きていたことについては否定的だったので」
「(人種差別を受けたことは)心の奥底にしまっていました。それが最良の対処法だったかはわかりませんが、前に進み、より良い俳優になるためにしたことでした」

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この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:吉谷麟