『ハリー・ポッター』出演のアジア系俳優、人種差別を相談するも「何もないことにされた」

    「『あの時、何か言っておけばよかった』とずっと思っています。でも、そんなことはできません」

    『ハリー・ポッター』シリーズに出演し、ハリーの初恋相手のチョウ・チャン役を演じた、俳優のケイティ・リュン。

    彼女は先日、中国系イギリス人の女性が運営するポッドキャスト『Chinese Chippy Girl』に、ゲストとして登場した。

    「Googleで自分の名前を検索すると、『ハリーポッター』のファンサイトに辿り着きました」

    Daniel Radcliffe, Chris Rankin, and Katie Leung standing in front of a roaring fireplace in Harry Potter and the Order of the Phoenix

    「(見つけたサイトを広報担当者に報告したら)こう返されたのを覚えています。『ケイティ、そんなサイトなんて無い。わかってるよね?(人種差別について)聞かれても、それは嘘です、そんなことは起きてませんって言うんだ』」

    「私はただ、うなずくだけでした。自分の目で見たにもかかわらず『そうですね』と。『わかりました。全部うまく行ってると言います』と」

    映画の撮影に参加できたことは「本当に心から感謝している」と語るリュン。しかし、彼女が置かれた立場はそれなりに難しかったようだ。

    Leung looking pensive in Harry Potter and the Goblet of Fire

    雑誌「エンターテインメント・ウィークリー」によると、リュンが人種差別について語るのは、今回が初めてではないという。

    Leung in Harry Potter and the Goblet of Fire

    「(人種差別を受けたことは)心の奥底にしまっていました。それが最良の対処法だったかはわかりませんが、前に進み、より良い俳優になるためにしたことでした」

    この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:吉谷麟