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森友学園の籠池夫妻、逮捕を新聞各紙はどう報じた?

「教育者として言語道断」から、「昭恵氏はきちんと説明していない」まで。

小学校建設をめぐる国有地の「8億円引き」が発端となった一連の「森友問題」。その渦中の人物の逮捕を新聞各紙はどう報じたのか。

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読売新聞「教育者が公金を私したのか」

読売新聞

読売新聞は1面左上(カタ)で逮捕の事実を報じ、さらに社会面では「疑惑の学園にメス/『教育者』一転容疑者へ」「国有地値引き / 国側の背任『故意』焦点」と大きく展開している。

「教育者が公金を私したのか」との社説では「多額の公金を食い物にした、との容疑である。事実であるなら、教育者として言語道断だ」と厳しく批判。

補助金の不正受給をめぐる籠池容疑者の「設計会社が主導し」たとの主張を「にわかには信用できない」と断言し、「不正を見抜けなかった行政自身の責任も、極めて重い」とした。

疑惑の発端になった国有地の値引きについては、「政治的な関与があったなどと、籠池容疑者は真偽不明の発言を繰り返してきた。口封じのための国策捜査だとも主張している」とし、「的外れも甚だしい」と一刀両断。

そのうえで特捜部に、「疑念の全容解明を粛々と進めるべきである」と求めた。

朝日新聞「国有地問題を忘れるな」

朝日新聞

朝日新聞は逮捕事実を1面右上(アタマ)と「疑惑 根幹は国有地売却」、さらに2面全面で経緯を振り返り、社会面では「保守に傾倒 人脈着々」と籠池容疑者の背景を紹介する連載を開始。読売新聞よりも大きい扱いだ。

「国有地問題を忘れるな」とした社説では、「多額の公金をだまし取っていたなら、教育者としての資質も問われる」と籠池容疑者を批判しつつ、「一連の問題で忘れてはならないのが、国有地の安値売却だ」とした。

財務省の対応については「肝心の経緯の記録は『廃棄した』と押し通している」として、「どんなやりとりが交わされたのかを具体的に詰めない限り、国民の共有財産が適正、適法に処分されたかどうか」判断できないと言及した。

また、安倍昭恵夫人が小学校の名誉校長に就任したり、学園の幼稚園で複数回講演したりしていたことに触れ、「その教育内容を絶賛し、学校建設を支援した」と指摘。

「政治家やその関係者の関与はあったのか」と疑問を投げかけ、必要に応じた「財務省や財務局の捜索」を特捜部に求めるとともに、「昭恵氏の招致を含め、国会は独自に事実関係を明らかにするために動き出すべきだ」と結んだ。

毎日新聞「値引きこそ疑惑の核心だ」

毎日新聞

朝日新聞と同等の扱い。逮捕事実を1面アタマで、3面で経緯を振り返り、社会面では「犠牲者は子ども」との保護者の声や、籠池容疑者のこれまでの発言を掲載している。

「値引きこそ疑惑の核心だ」とした社説では、「捜査を尽くし、核心に迫るべきだ」「補助金の使途ともに行政がなぜチェックできなかったのか解明が欠かせない」と特捜部に求めている。

また、「解明されていない最大の疑惑」として国有地の値引きに言及。学園と国側の「言い分が食い違ったままで終わらせるべきではない」とした。

昭恵夫人が名誉校長だったことについては、「官僚が政権の意向をそんたくした可能性が指摘されている」と言及。「100万円の寄付」を含めた「多くの疑問」についても、「昭恵氏は公式の場できちんと説明すらしていない」と批判した。

そのうえで、「国会は引き続き、究明に努める必要がある」と結んだ。

産経新聞「事実の徹底的な解明図れ」

産経新聞

逮捕事実は1面中央で報じ、社会面では当日雑感に加え、「信奉が一転『反安倍』に」「立件へ高いハードル / 国有地”値引き”焦点」などと経緯をまとめた。

「事実の徹底的な解明図れ」とする「主張」では、「事実をもって疑惑に結論を出すべきである」と特捜部に全容解明を求めた。

籠池容疑者については、「首相夫妻らの関与や協力を口にし、世間を困惑させてきた」と指摘。「一連の疑いが事実とすれば」としたうえで、昭恵夫人が名誉校長だった「肩書きが詐欺行為の舞台回しに利用されたことは否定できまい」と厳しく批判した。

一方、国有地値引きについては「騒動の本丸ともされた」とし、「徹底的な検証が必要だ」と言及している。

また、国会審議などで「記録がない」「記憶にない」と「連発した政府関係者」については、加計学園の獣医学部新設に絡む問題や陸自の日報問題にも触れながら「政権の信用をおとしめた責任を痛感し、捜査には全面的に協力すべき」と言及。

国会の混乱が「大いに国益を損」ねたとし、籠池容疑者や「印象操作に終始した野党」のみならず、「官邸や政府側の木で鼻をくくるような乱暴な説明」の批判も忘れなかった。

日経新聞「森友 解明どこまで」

日経新聞

1面で逮捕事実を伝えているが、他紙よりは小さい扱いだ。社会面では「国有地、疑惑の本丸 / 安値売却 経緯見えず」と大きく展開したが、社説での言及はなかった。

この記事では、逮捕事実に触れたうえで、「最初に疑いの目が向けられた」値引きについて、「経緯は未解明のまま」「今後の捜査は”疑惑の発端”の真相に迫れるかどうかが焦点となる」とした。

そのうえで、加計問題にも言及しながら、「ともに、真相究明までにはたどり着いてない」と指摘。元東京地検検事・落合洋司弁護士の「捜査への国民の期待は大きい」「特捜部の存在意義が問われている」などとする、国有地値引きに対するコメントで結んでいる。

Kota Hatachiに連絡する メールアドレス:Kota.Hatachi@buzzfeed.com.

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