学校法人「加計学園」をめぐり「総理のご意向」などと記した文書が「本物」であると証言した前川喜平・文科前事務次官について、菅義偉官房長官は5月25日の記者会見で「自身が責任者のときにそういう事実があったなら堂々と言うべきだったのではないか」などと牽制した。

菅官房長官はこれまで、文書について「怪文書みたいなもの」などとしており、この日の会見では「文科省が行った調査結果で存在は確認できなかった」と繰り返した。

また、前川氏が朝日新聞のインタビューに「引責辞任は自分の考えで申し出て、大臣と官邸の了解をいただいた」と答えていることに言及。「私の認識とはまったく異なっている」とした。

文書に関する再調査については、「文科省で適正に対応される」とし、野党が前川氏の国会招致を求めていることについては、「国会のことは従来通り国会で決められること」と述べるに止めた。
前川氏をめぐっては、読売新聞が5月22日の朝刊で「在職中に出会い系バー通いをしていた」とスクープとして報じ、「前川氏が文書のネタ元で、それが理由で潰されたのでは」と指摘する声が出ていた。
5月25日、与党側は民進党が要求していた前川氏の参考人招致を拒否。一方、共産党は証人喚問を要求した。
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