台風15号の甚大な被害を受け、一週間経ってもいまだに6万4400世帯(9月17日午前11時現在)で停電が続いている千葉県。
停電している地域ではまずブレーカーを下げるよう、消防や自治体などが注意を呼びかけている。「通電火災」を防ぐためだ。
台風による損壊や雨漏りで、配線や電気器具が損傷したりしているおそれがある。停電が復旧した際、そうしたものが火元になって起きるのが「通電火災」だ。
阪神・淡路大震災では、神戸市内で157件の建物火災(写真)が発生し、原因が特定できた55件中35件が電気火災と最も多く、そのうち33件が通電火災だったという。
神戸市は、「通電火災」の危険性を以下のように呼びかけている。
「この火災の一番の怖さは、地震発生とともに出火するのではなく、避難し無人となった室内から時間差で出火するところにあります。これにより発見、初期消火が遅れ、散乱した室内の状況と相まって、あっという間に火災が拡大してしまうのです」