【鳥取県で震度6弱】江戸・明治期の「白壁土蔵群」で壁が崩落、民家の被害も

    今後の地震に警戒を。

    10月21日午後2時7分ごろ、鳥取県で最大震度6弱の地震があった。けが人や建物の被害など、午後4時現在、詳しい状況はわかっていない。

    震度6弱を観測した鳥取県倉吉市には、「美しい日本の歴史的風土百選」にも選ばれている観光名所「白壁土蔵群」がある。

    江戸、明治期に建てられた建物が多く有名だが、今回の地震で被害を受けているもようだ。

    右が、地震前の蔵。左は、地震直後に撮影された様子だ。

    「ゴゴという音とともに、縦揺れ」

    被災時、仕事で倉吉市役所におり、写真を撮影した男性(41歳)は、BuzzFeed Newsの取材にこう語る。

    「ゴゴという音とともに、縦揺れが始まりました。そのあと体が揺さぶられるような激しい揺れに変わり、それが4〜5秒続きました。あまり長い間ではなかったため、特に叫び声などは上がりませんでしたが、机の下に逃げている人たちもいました」

    「役所の中は書類棚が倒れたりガラスが割れたりしていたので、役所の方の誘導にしたがって外に避難しました。町は停電はしていますが、道路では車は順調に動いていて、混乱はありません。大きく倒壊した家や火災も見かけていませんが、倉吉で有名な古い蔵の白壁が剥がれていました」

    国重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている、白壁土蔵群。普段は、こんな雰囲気だ。

    ツイッターには、現場の様子を見にいったり、心配そうにつぶやいたりする人たちも。

    家の中にいるのが怖いので自転車で白壁土蔵群のほうをまわってきた。 住民の多くは家から出て道路や駐車場で不安そうな顔をしていたが、幸いにして倒壊した家屋は見当たらなかった。 赤瓦建物では白壁倶楽部と中野竹藝さんに目立ったダメージが見… https://t.co/F33h7THmk5

    白壁土蔵群の雰囲気ほんま好きだから被害最小限で済んで欲しい

    同じく震度6弱を観測した鳥取県北栄町でも、民家でも被害が出ている模様だ。

    写真を撮影した鳥取県北栄町の歯科医師の男性(37)は、自宅兼診療所で昼寝をしていたところ、地震に遭った。BuzzFeed Newsに、被害状況をこう話した。

    「地面の底から突き上げるような地震で恐ろしかった。家が倒壊するかと思った。玄関の床は隆起して、ひび割れもあります。もう商売にならないですよ」

    写真の民家に、人は住んでおらず、周囲にけが人は見当たらないという。

    今年4月の熊本地震では、震度7の「前震」の28時間後、さらに規模の大きい地震が地域を襲った。

    気象庁によると、鳥取県では地震発生から15時までに、震度1以上の揺れが17回起きているという。

    担当者は会見で「大きな地震の発生後、それと同じ規模の地震が続発することもある。1週間程度、最大震度6弱程度の地震に気をつけてもらいたい」と呼びかけている。