「責任を放棄するんですか」記者からは大声も… 菅首相が辞意、“会見”で語ったこと

    記者団の質疑には一切応じなかった。

    菅義偉首相は9月3日、自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に立候補しないことを明らかにした。今月末の任期満了に伴い自民党総裁と首相を退任することになる。

    午後1時から首相官邸で記者団のぶら下がり会見に応じ、「新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために専任したいと判断しました」などと語ったが、記者団の質疑には一切応じなかった。

    菅首相は記者から「総理自身のご説明をお願いします」と問われ、以下のように語った(要旨)。

    「先ほど開かれました自民党役員会において、私自身、新型コロナ対策に専任したい。そういう思いのなかで、総裁選挙には出馬をしないと申し上げました。

    総理大臣になってから1年間、まさに新型コロナ対策を中心とする国が抱える問題について全力で取り組んできました。

    そして今月17日から総裁選がはじまることになっております。私自身、出馬を予定するなかで、このコロナ対策と選挙活動を考えた時、莫大なエネルギーが必要でありました。

    そういうなかで、やはり両立はできない。どちらかに選択すべきである。国民の皆様に、お約束を何回ともしています。新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために専任したいと判断しました。

    国民の皆さんの命と暮らしを守る。内閣総理大臣としての私の責務ですので、専任してこれをやりとげたい。このように思います。また、来週にでも改めて記者会見をしたい。このように思います」

    こう語ると、菅首相は会見を打ち切った。記者からは「総理、答えてください!」「説明をお願いします!」「責任を放棄するんですか!」などという大きな呼びかけも聞こえた。

    自民党総裁選には今のところ、岸田文雄氏が立候補の意向を表明しているほか、高市早苗氏も意欲を示している。

    UPDATE

    一部表記を修正しました。