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「最高裁が外国人の生活保護受給に違憲判決」は誤り 元自民北海道議のツイートを厚労省は否定

厚生労働省の担当者は「違憲ではありません」とBuzzFeed Newsの取材に明言しました。

2016年12月24日、元自民党北海道議の小野寺まさる氏が「外国人が生活保護制度を利用することは最高裁で違憲とされている」とツイートした。

小野寺氏のtwitter / Via Twitter: @onoderamasaru

小野寺氏が言う最高裁判決とは、2014年7月18日に出されたものとみられる。

これは、「永住外国人が生活保護法の対象外」であると初めて示した判決で、当時大きな話題を呼んだ。

訴訟は、永住資格を持つ中国人の女性が起こしたものだった。生活保護法に基づく申請を却下した大分市に、処分の取り消しなどを求めた。判決の原文はこうだ。

外国人は,行政庁の通達等に基づく行政措置により事実上の保護の対象となり得るにとどまり,生活保護法に基づく保護の対象となるものではなく,同法に基づく受給権を有しないというべきである

つまり、生活保護法は外国人には適用されないが、「行政措置」による保護対象にはなっている、ということだ。これは外国人への生活保護が違憲であることを意味するのか。

BuzzFeed Newsは厚生労働省社会・援護局保護課に取材した。担当者は「最高裁で違憲判決は出されていません」と答えた。

「これは通知に基づく保護を前提とした適用関係に関して示している判決で、それを良いとも悪いとも言っていません。行政措置の保護対象になっている取り扱いが否定されたわけでもありません」

どういう意味か。

そもそも生活保護法では、受給対象を「国民」としているため、外国人は含まれない。ただ、国は1954年の厚労省通知「生活に困窮する外国人に対する生活保護の措置について」に基づき、外国人への生活保護を続けてきた。

担当者は、「適法に日本に滞在し、活動に制限を受けない永住、定住等の在留資格を有する外国人については、人道上の観点から、行政措置として、生活保護法を準じて保護を行っています」と説明する。

具体的な対象者は以下の通りだ。

# 出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)別表第2の在留資格を有する者(永住者、定住者、永住者の配偶者等、日本人の配偶者等)

# 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の特別永住者(在日韓国人、在日朝鮮人、在日台湾人)

# 入管法上の認定難民

その上で、こうも語る。

「日本人からの申請があった場合と同様、その者の資産や収入等に関する調査を実施し、適正な支給に努めています」

判決では、外国人は生活保護法の対象にはならないとしつつも、通知に基づく「保護の対象になり得る」としている。外国人が受給することに対する是非は示していない。

そもそも、違憲性を問うた裁判ではない。違憲かどうかの判断には触れていない。

小野寺氏はこのようなツイートもしている。

デマ?外国人は生活保護法の対象外との判断が難しいなされたのですが?つまり、生活保護法における生活保護制度を外国人が利用することは違憲ではありませんか?反論が有ればどうぞ? https://t.co/Oysz5Xbuxh

だが、厚労省の担当者はこう強調する。「外国人が生活保護制度を利用することが、違憲であるとも言えません」

外国人の生活保護受給をめぐる誤った認識は多い。そんな状況を憂い、読売新聞は12月22日、「在日外国人は保護を受けやすいという『デマ』」という記事を配信した。

記事では、「生活保護世帯のうち、外国人が世帯主なのは3%弱」などのデータを積み上げて、「外国人への保護が日本人の保護を圧迫するような状況では、ありません」と記している。

また、「韓国・朝鮮人が世帯主の世帯は、保護割合が高いのは確か」とも指摘。その背景には、日本が朝鮮半島を占領していた歴史的経緯や、在日コリアンの高齢者の貧困率が高くならざるを得ない問題が潜んでいることなどを、事細かに明らかにした。

小野寺氏の「違憲」ツイートは、この記事を評価するツイートを引用し、反論したものだった。

ツイートは、27日までに1500近くリツイートされ、拡散している。その後も各方面から「間違い」を指摘されているが、12月27日現在、削除はされていない。

先述の読売新聞の記事の冒頭部分で、記者はこう指摘している。

外国人・他民族を差別・侮蔑・排斥するヘイトスピーチは、日本の恥です。その中心的な材料に使われているのが生活保護。在日韓国・朝鮮人は「特権」を持っているから生活保護を受けやすいと排外主義者は主張しています。一部の国会議員も、生活保護たたきと偏見をあおる発言を繰り返しています。ネットにもその種の発言がまき散らされ、うのみにしている人が少なからずいるようです。

デマ、あるいは妄想としか言うほかありません。日本人でも外国人でも、生活保護を受ける要件や給付の基準は同じで、特別扱いなど、ありません。在日韓国・朝鮮人が保護を受けている割合が高いとすれば、過去の就職差別や社会保障制度からの排除の影響によって、貧困層が多いからでしょう。むしろ、差別を受けてきた結果なのです。

小野寺氏の発言もここで指摘されている「デマ、あるいは妄想」なのではないだろうか。

Kota Hatachiに連絡する メールアドレス:Kota.Hatachi@buzzfeed.com.

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