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Updated on 2020年9月24日. Posted on 2020年9月16日

菅新内閣、女性は2人だけ。「おじいちゃん政治」の自民に批判、立憲にも

新菅内閣のうち、女性は上川陽子法相(67)と橋本聖子五輪相(55)の二人だけ。また、自民党の役員人事はその写真からも話題になった。全員男性、平均年齢も71.4歳と高齢だったからだ。野党第一党である立憲民主党もこうした傾向は、同様だ。

菅義偉・前官房長官は9月16日、臨時国会で新たな首相に指名された。新政権の閣僚の顔ぶれが明らかになったが、際立つのが女性の少なさだ。

新たに決まった与党・自民党や野党・立憲民主党の役員人事でも女性の少なさは目立っており、政界で共通するジェンダーバランスの悪さに、批判も高まっている。

日本の「ジェンダーギャップ指数」は先進国でも最低ランク。政治分野では世界でワースト10入りしている現状がある。しかし、改善の兆しはなかなか見られない。

時事通信

新菅内閣のうち、女性は上川陽子法相(67)と橋本聖子五輪相(55)の二人だけ。なお、新内閣の平均年齢は菅首相を入れると60.4歳だった。

また、15日に決定した自民党の役員人事は、その写真からも話題になった。幹部となる代表、幹事長、政調会長、国対委員長、選対委員長が全員男性。さらに平均年齢も71.4歳と高齢だったからだ。

  • 総裁:菅義偉氏(71)
  • 幹事長:二階俊博氏(81)
  • 政務調査会長:下村博文氏(68)
  • 選挙対策委員長:山口泰明氏(71)
  • 国会対策委員長:森山裕氏(66)
時事通信

この5人の写真はネット上でも注目を集め、「おじいちゃんばかり」「この国の未来が見える」などと評する声もあがっていた。

あくまで内閣ではなく党役員の人事ではあるが、首相を含む閣僚の6割以上が女性のフィンランドと比較するツイートも拡散している。

なお、上記のほかに総務会長などの発表された新役員10人のうち、女性は幹事長代行の野田聖子氏と広報本部長の丸川珠代氏の2人だった。

野田氏はこの点について「全体の1割に見たない女性議員の数のなかで、なかなか選ばれてこなかったのがこれまでの歴史」との見解を述べている。

また、野田氏は前日の総裁選後の取材には「いつも思うのですが、ああいう大舞台に国民の半分である女性がいないというのに、私は違和感を感じています。国会議員は国民の代弁者で、女性たちも国民」とも答えている。

立憲にも批判が

時事通信

野党第一党である立憲民主党もこうした傾向は、同様だ。

15日に国民民主党などとの合流新党「立憲民主党」を結党したが、やはり代表、幹事長、政調会長、国対委員長、選対委員長は全員が男性だった。平均年齢は57.8歳と、自民党より若い。

  • 代表:枝野幸男氏(56)
  • 幹事長:福山哲郎氏(58)
  • 政務調査会長:泉健太氏(46)
  • 選挙対策委員長:平野博文氏(71)
  • 国会対策委員長:安住淳氏(58)


立憲民主党は「同等、同一」を意味するフランス語を用いた「パリテ・ナウ」という取り組みを続けてきた。これは、フランスでは2000年から男女候補の割合を同数とする「パリテ法」にちなんだもので、女性の政治参加を進めていくことを目指した政策だ。

新党でも「多様性」を前面に掲げていたことから、新党人事についてSNSでは失望感や、「説得力がない」などと批判の声があがっていた。

なお、党規約に定められた執行役員9人のうち、女性は代表代行の蓮舫氏と、常任幹事会議長の田名部匡代氏の2人。参議院議員会長はまだ未定だ。

また、新役員全体だと、未定3人を除く19人中5人が女性となる。副代表として役員に選ばれた辻元清美氏は取材に「新役員で女性登用が少ないので、厳しく枝野代表に迫っていきたい」とも述べている。

女性の政治参加は世界ワースト10

時事通信

日本は、先進国の中でもジェンダーギャップが大きいことで知られている。

世界経済フォーラム(WEF)が公表している「ジェンダーギャップ指数」では、2019年の日本の順位は153カ国中121位と先進国で最低だ。

特に政治分野では144位とワースト10入りしている。2006年は83位だったものの、日本より下位にいた国々がスコアを伸ばしたことから、相対的にランクが下がっている。

最新版のランキングで日本より下にいるのはイラン、ナイジェリア、ベリーズ、ブルネイ、レバノン、オマーン、イエメン、そして今年初参加のバヌアツ、パプアニューギニアだった。

内閣府の男女共同参画白書によると、2019年時点の日本の政治分野の女性比率は、衆議院は9.9%、参議院は22.9%。都道府県議会議員では11.4%、知事では4.3%に過ぎない。

こうした状況を改善しようと、2018年には、候補者数の男女比率をできる限り「均等」にするよう政党に求める「候補者男女均等法」が成立している。「多様な意思が政治や社会の政策・方針決定に公平・公正に反映され」ることを目指しているが、あくまで罰則のない理念法だ。

政府は「指導的地位」にある女性の割合を2020年までに3割にするという目標を掲げていたが、今年になってその目標を断念。「20年代の可能な限り早期に」というあいまいな目標に変わった。政治の中枢が男性で占められている状況への変化は、未だ遠い。

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