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小学校にはシェルター、子どもたちの避難は700回。沖縄の現実を、知っていますか?

危険は常に、隣り合わせだ。

ここは、沖縄の宜野湾市にある普天間第二小学校です。

この小学校のグラウンドには昨年末、米軍ヘリのドアが落下しました。

重さは約7.7kg。当時は約50人の児童が体育の授業中で、落ちたのは、そのわずか10m先でした。

小学校は、米海兵隊・普天間基地の滑走路のすぐ先に位置しています。

事故後、グラウンドには沖縄防衛局の監視員をつけることになりました。

常に数人で監視し、航空機が学校側を向いたら、子どもたちに避難を呼びかけるように。

グラウンドが再開された2月から、これまでの避難回数は、700回を超えます。平均しても、1日4回以上です。

日米両政府は学校上空の米軍機の飛行を「最大限可能な限り避ける」と合意していますが、危険がなくなったわけではありません。

そのため9月には、避難用のシェルターが2つ、つくられました。

航空機用の赤い障害灯や、監視カメラも。シェルターは今年度中にあと2つ、つくられます。

10月からは監視員を置かず、「子どもたちが自分で避難できるようにしていく」(市教委)といいます。

市教委の担当者はこう言います。「危険は常に隣り合わせ。基地がなくなれば良いのだが、そういう状況でもなく、こうせざるを得ない」

「世界一危険な基地」とも呼ばれる普天間基地は、住宅街の中心に位置し、市の4分の1を占めています。

戦時中に接収されたまま、73年間にわたって基地の移転は進んでいません。

県内の辺野古に移転させるのか、県外にするのかといった点をめぐり議論が続いているからです。

今回の知事選挙は、こうした状況を抱える沖縄の未来を占う選挙でもあります。