8月29日午前5時57分ごろ、北朝鮮西岸からミサイルが発射され、全国瞬時警報システム(Jアラート)を通じて「国民保護に関する情報」が出された。
ミサイルは午前6時すぎに北海道上空を通過し、午前6時12分ごろに襟裳岬の東方沖、約1180kmの太平洋上に落下。破壊措置の実施や被害はなかったという。
政府は「不審な物を発見した場合には、決して近寄らず、直ちに警察や消防などに連絡して下さい」と呼びかけている。
今回、「Jアラート」が出されたのは北海道から長野までの12道県という広い範囲だった。
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県
NHKでは速報の画面が表示されたほか、対象となった道県では自治体の防災無線から「国民保護サイレン」が鳴り響き、それぞれの携帯電話にはエリアメールや緊急速報が配信された。
これを受け、東北、上越、北陸の各新幹線や在来線が一時運転を見合わせた。
緊急速報は、発射4分後の午前6時2分に、「頑丈な建物や地下への避難」を呼びかける内容が、そしてミサイル通過が判明した午前6時14分には、「不審なものを見かけても、決して近寄らないように」とする内容が配信されている。
Jアラートを出す判断をしているのは、内閣官房だ。ミサイルが「我が国の領土・領海に飛来する可能性があると判断した場合に出す」ことになっているという。
北朝鮮のミサイルに関連したJアラートは、沖縄県で2012年12月12日と2016年2月7日に出されたが、北海道と本州が対象になったのは初めてだ。
Twitter上には、聞きなれない「国民保護サイレン」が鳴っている様子が「めっちゃ怖い」「起こされた」「初めて聞いた」などという言葉とともに、多く投稿されている。「サイレン」は一時トレンド入りもした。
北海道の余市郡。
秋田県、羽後町。
長野県、佐久市。
仮に北朝鮮からミサイルが発射された場合、「極めて短時間」で落下する恐れがある。
自分の暮らす地域にJアラートが発された場合、どう対応すれば良いのか。政府はまず「速やかな避難行動と、正確かつ迅速な情報収集」の必要性を呼びかけている。
BuzzFeed Newsでは、政府が呼びかけている避難情報についてまとめた記事「もしもの時にすべき3つの行動」を掲載しています。