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自民党の憲法草案は使えない? 憲法改正の国民投票までの流れを3分で説明します

安倍首相「決めるのは国民」

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戦後一度もなかった憲法改正。秋の臨時国会から議論を始めると安倍首相が明言した。

Toshifumi Kitamura / AFP / Getty Images

憲法改正は、国会だけで決められない。国民投票で国民が判断をする。

でも、国民投票はどういう流れで実施するの?

まず、大切なこと。憲法は丸ごと変えられない。改正できるのは、条文(項目)ごと。

Toru Yamanaka / AFP / Getty Images

変わる条文が5つあれば、国民投票では5つの投票箱が用意される。有権者は、それぞれについて賛否を投じる。

自民党は2012年に「憲法改正草案」をまとめた。だけど、あれをそのまま「賛成?反対?」と投票の対象にすることはできない。あくまで賛否を問えるのは、条文一つずつだけ。

そのうえで、4つのステップがある。

①どこを改正するのか決める

憲法のどこを変えるのか、何を加えるのか。まずは国会議員で話し合う。議論の舞台は、衆参両院に設置される「憲法審査会」だ。

安倍首相は秋の臨時国会で憲法審査会を開き、議論を始めようとしている。

②改正する部分を国会に提出する

改正部分が決まったら、それを「改正原案」として国会に提出する。衆議院の100人以上、 参議院の50人以上の賛成があればOKだ。

③憲法審査会と本会議で議論する

提出したら、舞台は両院の憲法審査会に戻る。合同でも個別でも開くことができるし、公聴会も実施される。その後、両院の本会議でそれぞれ3分の2以上の賛成があれば「改正原案」は可決する。

選挙の間、ひたすらに叫ばれていた「3分の2」は、ここでようやく意味を持つ。

Saki Mizoroki / BuzzFeed

普通の法律ならこれで終わりだが、憲法の場合は違う。最終的に決めるのは、あくまで国民である私たちだ。

④国民投票をする

国会で「改正原案」が可決した60日から180日以内に国民投票が開かれる。国民の半分以上が改正に賛成すれば、それで決まりだ。

もちろん、スムーズにはいかない。改憲派の中でも意見はバラバラ。どこを改正するのか決めるのに、時間がかかる。

参院の憲法審査会=時事通信

自民党は草案で平和主義を掲げた9条の改正に意欲を示しているが、同じく与党の公明党は新しい権利などを加える「加憲」を主張し、9条改正には反対だ。

災害や外国からの武力攻撃があったとき、内閣に権限を集中させる「緊急事態条項」の新設も議論の対象になっている。

前文や、自由と権利(12条)、家族のあり方(24条)、天皇制(1条)、改憲手続きの緩和(96条)など、多岐にわたる論点がある。

最終的に決めるのは国民だ。

改憲派もいる民進党や、野党を巻き込んだ議論を始めたい安倍首相。7月11日の会見では、「わが党の案をベースにしながら3分の2を構築していくかが政治の技術」と発言し、明確な意思を表した。

安倍首相は会見で、こうも言っている。

「憲法改正を決めるのは国会ではない。国会は、改正を発議するのにとどまる。決めるのは国民ということが、重要な点なのだと思います」

Contact Kota Hatachi at Kota.Hatachi@buzzfeed.com.

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