タレントのデヴィ夫人がウクライナの首都キーウを訪問。支援物資を届けたことが、注目を集めている。
共同通信によると、デヴィ夫人は1月22日にウクライナ入り。首都キーウや、民間人虐殺の起きたブチャの病院などを訪れた。
取材には「暖房もなく電話も通じにくい厳しい状況です。日本はもっと積極的に支援しなければと思います」と語ったという。
ブログには、「持てるだけの沢山のお見舞い品」として、ヒートテックの上下や使い捨てカイロ、石油ストーブ、トイレの便座シート、止血帯、オムツ、懐中電灯などを、ウクライナの国旗カラーのスーツケースに入れて渡航した様子がアップされている。
デヴィ夫人は渡航に先立ちウクライナ大使館を訪問したほか、自らが関わる財団を通じ、石油ストーブや衣料品の支援物資を詰めた4つのコンテナを船便でウクライナに輸送したとも明らかにしている。
ブログによると、1962年にキーウを訪問。バレエ鑑賞などをした経験があるという。自らの思いをこう綴っている。
「これでもウクライナのほんの少しの方々のお役にしか立てません。日々、テレビや新聞が報じる ニュースを観て心を痛めております」
「安全な日本で暮らせていることを有り難いと感じながら、自分の支援がほんの微力でしか無いことに歯がゆさを感じてもおります」
「皆さまもご自身の日々の生活で忙しいかと存じますが、どうか遠い異国や、ウクライナで苦しい状況に置かれている方々に思いを馳せる時間をお作りになってください。余力のある方は、ご自身のできる範囲で、ご支援をなさってください」
また、1月24日にはSNSやブログで「私は戦争もクーデターも革命も暴動も経験しております。大丈夫です」と報告。
警察やミリタリーポリスの警護を受けていることを明かし、「ウクライナのために 頑張ってまいります」と述べた。
SNS上では「ひたすらリスペクト」「82歳とは思えない。尊敬」などと、こうしたデヴィ夫人の行動を称える声があがっている。
セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使は「彼女は勇敢で強い」とツイート。在日ウクライナ大使館も「ウクライナへの人道支援活動をしていらっしゃるデヴィ夫人に感謝申し上げます」と投稿している。
一方、報道を受け、松野博一官房長官は24日の記者会見で、「どのような目的であれ渡航はやめていただき、既に滞在している方は安全を確保した上で直ちに退避していただくよう勧告している」と述べ、退避を促した。