「動物たちが、くるしんでいます」動物園と水族館が、一緒になって呼びかけたこと。

    山林火災が続いているオーストラリア。毎年山火事が起きているが、今年は観測史上最高の平均気温や記録的な干ばつの影響で、過去最大の規模となっている。コアラ数万匹が死亡したほか、シドニー大学の推計では10億匹以上の動物が命を失ったともされている。

    各地で大規模な森林火災が発生しているオーストラリア。コアラなどの動物10億匹が犠牲になったという推計もあり、その影響は深刻さを増している。

    これを受け、東京都内の都立動物園や水族館が1月13日までに募金箱を設置した。3月末まで、寄付をつのるという。

    募金箱が設置されているのは、多摩動物公園(1か所)上野動物園(2か所)葛西臨海水族園(1か所)井の頭自然文化園(1か所)の4園。

    いずれも3月31日まで募金箱を設置しており、多摩動物公園ではポストカードがもらえるという。ポスターでは、以下のように呼びかけている。

    「たくさんの動物たちが、ケガをしたり、避難しています。生き残った動物たちも、食べ物がないために飢えにくるしんでいます。動物たちを助けるためには、みなさまからの支援が必要です」

    山林火災が続いているオーストラリア。共同通信によると、観測史上最高の平均気温や記録的な干ばつの影響で、過去最大の規模となり、北海道よりも広い面積が焼失した。

    これにより、コアラ数万匹が死亡したほか、シドニー大学の推計では10億匹以上の動物が命を失ったともされている。

    「失われた環境はすぐには戻りません」

    集まった募金は、こうした野生動物の救助やリハビリテーション施設を運営しているオーストラリア動物園水族館協会(ZAA)に送られる。同協会には、ネット上から直接寄付することもできる。

    ZAAでは、生息地の環境を戻すなどの継続的なケアも行うという。ポスターでは、「失われた環境はすぐには戻りません」とも息の長い支援を呼びかけている。

    なお、多摩動物公園では、遠方の人からの現金書留による募金も受け入れているという。送付は「〒191-0042 東京都日野市程久保7-1-1 多摩動物公園 コアラ募金 行」まで。