【台風16号】九州各地で記録超えの凄まじい雨 氾濫や冠水の報告が広がっている

    宮崎県日向市でとんでもない数値が

    強い台風16号が、宮崎、高知、鹿児島で観測が始まって以来最大の雨が降っている。

    宮崎県日向市は、ダントツの降水量となった。9月20日午前7時40分までに、24時間降水量で578ミリを記録。1976年に観測が始まってから最大の雨量だ。それまでの1位は399ミリ。その1.5倍近い雨量だ。

    宮崎県の延岡445ミリ、赤江362ミリ、都農444ミリ。それぞれ記録を更新した。

    鹿児島県・牧之原、加世田、喜入、枕崎、高知県・佐賀の計5地点で、1時間または3時間降水量で観測史上最大を塗り替えた。

    Twitterでは、各地の被害が次々と報告されている。

    やっぱり 今日を帰る日にせんで良かった 日向、台風の被害大きすぎやろ! 実家は階段のお陰で (高く造ってある) 車が浸水寸前くらいで済んだけど 海沿いとか床上浸水やもんね〜 あー、怖い😱😱

    宮崎県延岡市台風で至る所川の氾濫で冠水し甚大な被害だ。川側の北川町は民家が床上浸水だろう車はわずか屋根が見えるほど。今、野次馬で祭りになっている。 あまりの川の激流に驚き撮りました。 #北川上流 #延岡市

    午前9時40分現在、1時間降水量が100ミリを超えたのは、宮崎市の赤江地区(110ミリ)と鹿児島県枕崎市(115ミリ)

    気象庁の1時間雨量の違いをそれぞれ表すと、以下の通りだ。

    80ミリ以上=「猛烈な雨」。息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じる。傘は全く役に立たない。雨による大規模な災害の発生する恐れが強く、厳重な警戒が必要となる。

    50~79ミリ=滝のように、ゴーゴーと降り続く「非常に激しい雨」。傘は全く役に立たない。都市部で、地下室や地下街に雨水が流れ込む恐れが。マンホールから水が噴出し、土石流が起きやすく多くの災害が発生する。

    30~49ミリ=バケツをひっくり返したように降る「激しい雨」。傘をさしていても濡れ、山崩れや崖崩れが起きやすく、危険地帯では避難の準備が必要。下水管から雨水があふれる。

    20~29ミリ=「強い雨」と表現し、どしゃ降りの雨。傘をさしていても濡れ、側溝や下水、小さな川があふれ、小規模の崖崩れが始まる。

    10〜19ミリ=「やや強い雨」と予報で表現し、ザーザーと降る雨。地面からの跳ね返りで足元が濡れる。この程度でも、長く続く時は注意が必要だ。

    BuzzFeed Newsは、宮崎地方気象台に現状を問い合わせた。

    気象台の担当者は県内の様子についてこう話す。

    「これまでは恐怖を感じるほどの雨が降っていましたが、現在、雨は降っておらず、上空に雲も見られません。しかし、長時間の雨で川の水位の上昇や土砂災害に引き続き警戒しなくてはいけません」

    1時間降水量が高い数値を記録した場合は、小さな川や水路、高架下の道路の冠水の恐れがあり、24間降水量が高ければ大きな川の氾濫や土砂災害の危険が高まる。

    24時間降水量578ミリを観測した宮崎県日向市では、9月の1ヶ月間で降る雨の平均は約350ミリ。月間雨量をはるかに超える雨が1日で降っている。

    訂正

    文中の「宮崎県赤江市」→「宮崎市の赤江地区」に訂正しました。