急死した木村花さんの元共演者たちが、『テラハの暴走』報道に苦言

    「テラスハウス」に出演し、急死した木村花さんと一緒に暮らした時期がある共演者たちがSNSを通して、番組制作側の「指示」を否定し、報道に苦言を呈している。

    Netflixのリアリティ番組「テラスハウス」(フジテレビ系)に出演していた女子プロレスラーの木村花さん(22歳)が5月23日に急死後、さまざまなメディアから報道が続けられている。

    中でも、注目を集めているのは、小学館が発行する週刊誌「女性セブン」が5月27日にネット上で配信した記事「テラハの暴走、現役スタッフが告白 泥臭い人間模様を狙う」だった。

    番組制作側の現役スタッフや元スタッフが「台本はたしかになかったが、ストーリーは指示した」などと告白したもので、ネット上で大きく拡散した。

    この報道を受け、木村さんと同番組で一緒に暮らした時期がある共演者たちがSNSを通して「指示」を否定し、苦言を呈している。

    Etsuo Hara / Getty Images

    女性セブンの記事では、木村さんの「不幸の引き金になった」要因として、共同生活していた男性出演者が、木村さんのプロレスの衣装を洗濯機で乾燥にかけ、縮んで着られなくなった「コスチューム事件」があったと指摘した。

    木村さんが憤った姿とともにその様子が放送されると炎上し、木村さんへのバッシングが相次ぐようになったという。

    テラスハウス / Via terrace-house.jp

    テラハは、番組の冒頭で「台本は一切ございません」とアナウンスするのが定番だ。

    しかし、女性セブンは番組の元スタッフの証言として、次のように報じた。

    「確かに台本はありません。でも、ストーリーはこちらで作っていました」「デートに行く組み合わせなども制作者側の指示通りに動いてもらっていましたね」

    「出演者の有名になりたいという欲とボーナスが、事件やハプニングを起こす起爆剤です。私がスタッフとしてかかわっていた頃は、キスをしたら5万円ほどのボーナスを渡していました」 

    ネット上で記事は大きく拡散

    Etsuo Hara / Getty Images

    また、現役制作スタッフの言葉として、こんな発言も紹介した。

    「われわれスタッフから『もっと怒鳴り合って!』と指示を出すこともありました。昨年のある放送回では、嫉妬を映像で見せる演出に花さんを使いました。1人の男性を奪い合う形で、露骨に女性同士が目の前でアプローチをして嫉妬をさせ合うんです」

    女性セブンは、番組制作陣がSNS上での炎上に対処することを避け、逆に注目度が上がっていくことに喜んでいたと伝え、こう書いた。

    "夢を掴むために集まった出演者たちが、“ショー”としての面白さを追求する制作陣の意のままに動かざるを得なくなる。その悪循環が、花さんの心をむしばんでいった"

    "燃えさかる炎上から目を背けながら、薪をくべ続けた結果、22才という若さで1人の女性が命を落とした"

    この記事は、Yahoo!ニュースでトップ記事にも採用され、次々にシェアされた。

    BuzzFeed Newsが計測ツール「BuzzSumo」で調べたところ、「NEWSポストセブン」とYahoo!ニュース上で、計2万5000以上シェア(TwitterとFacebookの合計、5月28日現在)されている。

    「記事を鵜呑みにしないで」と元共演者

    Etsuo Hara / Getty Images

    大きな反響があったこの報道に苦言を呈したのは、木村さんと共演していた男女2人だ。

    現在、テラハを"卒業"している水越愛華さんは、インスタグラムのストーリー上で「ネットニュースになっている『テラハの暴走』を拝見しました」と書き、「過去のシーズンのことは分かりませんが、私が実際に体験した事実と異なる内容が多く書かれていて驚いています」と戸惑いの言葉をつづった。

    女性セブンの記事の末尾では、水越さんがSNSに投稿した以下の発言が引用されている。

    《花ちゃんと私が最初に言い合いした後、次の日の夜には一緒に談笑しながらご飯食べてたんだよ》

    《こういうとこなんだよ。画面に映ってるところなんてほんの一部なんだよ》

    水越さんはこの点に言及したうえで、「記事を鵜呑みにしないで」と呼びかけた。

    「私も、編集には怒りや悲しみを感じることはたくさんありましたが、あのニュースに書いてあることを鵜呑みにしないでほしいです」

    ただし、記事の何が正しく、何が誤っているのか詳細には説明していない。

    BuzzFeed

    テラハの現役メンバーの新野俊幸さんも、Twitterで見解を述べた。

    「『事実』が大事だと思うからコメントするけど」と前置きし、「俺は何も指示されてないよ、忖度なしで。編集にはムカついてたけどな」と女性セブンが書いた「番組制作側の指示」について否定した。

    #テラハの暴走 「事実」が大事だと思うからコメントするけど、俺は何も指示されてないよ、忖度なしで。編集にはムカついてたけどな。 https://t.co/4pV2DySpfe

    一方、フジテレビは5月27日、番組の今シーズンの収録と放送を中止することを発表し、「この度のことを重く受け止め、今後も真摯に対応して参りたいと考えております」と番組のHP上でコメントした。