台風21号が日本に接近。「あの時知っていれば」がなくなる備えのまとめ

    気象庁や列車運行状況など各種サイトの情報や安全対策がここに

    超大型で非常に強い台風21号が、日本に接近している。これから必要とされる備えや情報サイトをまとめた。

    気象庁は、グーグルを通じて「台風災害への対策と安全確保」を公表している。豪雨災害や土砂災害などについてのサイトの情報とともに、以下にまとめた。

    通過中【外出は避けて】

    台風が通過している時の基本は、建物内で通り過ぎるのを待つこと。特に、河川や用水路の見回りは、流される危険がある。高い場所へ避難して、浸水被害から身を守りたい。

    マンホールや用水路のフタが開いており、気づかずに落ちる恐れもあるため、水が流れているところに近づかないように。

    また、エレベータの使用にも注意を。地下にある電気室や機械室などが浸水で、エレベータが停止し、閉じ込められてしまう恐れがある。

    土砂災害の危険も

    土砂災害警戒情報が発表された場合は、すみやかに避難を。何かが焼ける臭いや酸っぱい臭い、泥や木の臭いなど石のぶつかり合う音など前兆現象があった場合は、安全を確保して避難。外が危険で無理な場合は、自宅の2〜3階や近くの高い建物に避難する「垂直避難」が有効だ。

    鉄道の運行情報、警報、注意報を確認を

    警報や注意報、台風情報、雨量などの情報は、気象庁のホームページから。

    鉄道の運行情報=JR東日本アイステイションズのサイトから。

    飛行機の運航情報=gooのサイトから。

    浸水想定区域や道路情報、危険箇所=国土交通省のハザードマップポータルサイトで。地図や空中写真に、浸水想定区域や道路情報、危険箇所などを重ねて閲覧できる。

    土砂災害危険箇所・土砂災害警戒区域=国土交通省のサイトから。

    雨の強さと降りかたは?

    1時間雨量の違いを確認して、天気予報を見ておくと理解しやすい。

    10〜19ミリ=「やや強い雨」と予報で表現し、ザーザーと降る雨。地面からの跳ね返りで足元が濡れる。この程度でも、長く続く時は注意が必要だ。

    20~29ミリ=「強い雨」と表現し、どしゃ降りの雨。傘をさしていても濡れ、側溝や下水、小さな川があふれ、小規模の崖崩れが始まる。

    30~49ミリ=バケツをひっくり返したように降る「激しい雨」。傘をさしていても濡れ、山崩れや崖崩れが起きやすく、危険地帯では避難の準備が必要。下水管から雨水があふれる。

    50~79ミリ=滝のように、ゴーゴーと降り続く「非常に激しい雨」。傘は全く役に立たない。都市部で、地下室や地下街に雨水が流れ込む恐れが。マンホールから水が噴出し、土石流が起きやすく多くの災害が発生する。

    80ミリ以上=「猛烈な雨」。息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じる。傘は全く役に立たない。雨による大規模な災害の発生する恐れが強く、厳重な警戒が必要となる。

    避難関連情報の違いは?

    行政から発表のある「避難準備・高齢者等避難開始」「避難勧告」「避難指示(緊急)」。その違いは何か今一度確認し、すぐに対応できるよう準備しておきたい。

    避難準備・高齢者等避難開始=避難勧告や避難指示(緊急)を発令することが予想される場合に出る。高齢者や障害のある人、乳幼児など、避難に時間がかかる人とその支援者は避難を始めるべき段階。その他の人は、避難の準備を整える必要がある。

    避難勧告=人的被害が発生する可能性が高まった場合に出る。すべての人が、速やかに避難場所に避難するべき段階。外出によって命の危険にさらされる恐れがあれば、近くの安全な場所や自宅内のより安全な場所に避難する。

    避難指示(緊急)=状況がさらに悪化し、人的被害の危険性が非常に高まった場合に出る。まだ避難していない人は、急いで避難場所に避難すること。避難中の人は、すぐに避難を終え、外が危険な場合は、自宅の2〜3階や近くの高い建物に避難する「垂直避難」を。

    今後、台風が上陸する前に以下の備えを

    到達36〜48時間前【土のうの準備や排水溝の点検・掃除を】

    低地や川沿いに住んでいる場合、土のうが役立つ。都道府県や市町村に、土のうがあるか問い合わせを。ない場合は、ゴミ袋に水を入れた「水のう」を作ってコンクリートブロックで固定したり、水の入ったペットボトルをダンボールに詰めたりする方法もある。

    雨水の排水設備関係の点検・掃除を忘れずに。排水溝の詰まりが原因で、道路や庭などに雨水が溜まって地下室や地下駐車場などが被害を受けることもある。また、ベランダの排水溝や雨どいが落ち葉やゴミで詰まると、2 階以上への浸水や天井裏への浸水も招く。

    風で飛ばないように屋根瓦やトタンを補強し、人的被害を防ぐこと。外壁のひび割れがないか確認し、雨漏り対策も欠かさずに。さらに、テレビのアンテナや塀、自転車や鉢植えにも気を配り、ロープで固定したり、屋内に一時的に置いたりして、命の危険から守ることもできる。

    到達12〜36時間前【懐中電灯や食料を用意し、家財道具を高い場所へ】

    台風通過中は、断水や停電となる恐れがあるので、懐中電灯やラジオ、数日分の飲料水や食料を用意。

    浸水被害に遭うと困る家財道具は、上の階など高い場所へ移しておくと良い。被害に対応する損害保険(火災保険の特約等)に加入しておくと、さらに安心できる。

    到達6〜12時間前【行政からの避難関連情報が出たら速やかに行動を】

    避難勧告が行政から発表されたら、複数人と一緒に徒歩で避難を。自宅の戸締まりをしてから、近所の人に声をかけて行動したほうがいい。運動靴やトレッキングシューズを履いて避難すると、冠水した道路も比較的歩きやすい。

    避難準備情報の場合は、要援護者を速やかに安全な場所に避難させる。高齢者や障がい者、乳幼児など行動能力の低い人々を優先して、高台などの避難所や親戚の家、福祉施設に、自動車で速やかに移送すること。

    到達6時間前 〜 到達直前【高潮、増水の危険に備え、すぐに避難できる体制を】

    浸水の被害を想定し、高潮、増水の恐れがあるエリアにいる場合は、気象情報や行政が発表する情報に気をつけ、すぐに避難できる準備を整えておく。

    地下鉄や地下街、地下駐車場など地下にいる場合は、浸水の可能性を十分にあるので注意を。

    備えを万全に過ごしましょう

    これからも台風の接近が予想されている。気象庁が作成したテキスト「大雨や台風に備えて」も参考に、安全に過ごしましょう。

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