「大使の方が随分と簡単」。育休に力入れるスウェーデンの大使、父親としての考え

    「日本でスウェーデン大使として務めるほうが随分と簡単だと思いますよ(笑)」

    在日スウェーデン大使館(東京都港区)が1月10日、Twitterを更新し、2019年秋に着任したペールエリック・ヘーグべリ大使にインタビューした映像を公開した。

    内容は「父親の育児休暇取得について」。ヘーグべリ大使自身も育休取得経験者の一人だといい、父親の育休について3つの考えを紹介した。

    1.子どもたちのため

    「子ども時代を通じて、母親と同様に父親とも一緒に過ごす経験をするのは大切です」

    2.父親自身のため

    「一人の男性であり、父親でもある私にとって、子どもたちの幼児期や成長期を通じて、充実した時間を過ごすことは良いことです」

    「子どもたちの成長を見守り、子育てへの責任を持つことができます」

    「小さな子どもたちと一緒に家にいるよりも、日本でスウェーデン大使として務めるほうが随分と簡単だと思いますよ(笑)」

    3.父親も子育てに責任を持つことが重要

    「これが重要ですが、社会的観点から私たち父親も子育てに責任を持つことが重要だと、スウェーデン政府が方針を示しています」

    スウェーデンでは、子ども1人につき夫婦合計で育児休業を480日間取得でき、期間をわけて取ることができるといった柔軟さのある制度となっている。さらに、全ての期間を取得するには、もう一方が「90日間」取らないといけないなど、日本と比べて男性が育休取得をしやすい環境が整っている。

    ただし、大使館は、HP上で「日本の景気を良くする上でも父親の育児休業取得は大切な柱の一つ」だと指摘したうえで、こうも書いている。

    「日本ではスウェーデンは男女平等先進国の一つとして紹介されることが多いですが、残されている課題もあるからこそ男女平等の推進を訴え続けている」

    同大使館は、Twitterでも告知しているが、1月15日まで巡回写真展『スウェーデンのパパたち』を開催中だ。

    妻や子どものため、そして父親のためにも、どうして子育てに主体的になり、責任を持つことが重要なのか。今後の日本がどうあるべきかを考えるうえで、スウェーデンの経験・実情を知ることができる一つのイベントだという。

    父親の育児休暇について、育休取得の経験者であるヘーグベリ大使に聞いてみました🎤 大使館で開催中の巡回写真展『スウェーデンのパパたち』最終展示はいよいよ1月15日まで。ぜひお見逃しなく!