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伊藤詩織さんが、法廷で争う男性と4年ぶりに対面 話を直接聞けて「良かった」

東京地裁で口頭弁論が開かれた。終了後、両者が報道陣の取材に応じた。

ジャーナリストの伊藤詩織さんが、意識を失った状態で性行為を強要され、重大な肉体的・精神的苦痛を被ったとして、元TBS記者の山口敬之氏に対して起こした民事裁判。

その口頭弁論が7月8日、東京地裁であった。終了後、伊藤さんと山口氏のいずれも報道陣の取材に応じた。

Kensuke Seya / BuzzFeed

口頭弁論を終えて法廷を後にし、支えられながら歩く伊藤詩織さん(右)

この日の口頭弁論は、午前中から始まり、午後6時半過ぎまであった。その中で、伊藤さんと山口氏の両者の本人尋問が行われた。

山口氏はBuzzFeed Newsを含む報道陣に対し、歩きながらこう話した。

「今日は伝えたいことを伝えるよりも、本人尋問なので、尋ねられたことに対し、誠実にお答えすることに集中したつもりです」

それ以外の質問は代理人弁護士の事務所に送るよう求め、「場合によっては取材に応じることも考えている」と言葉少なに話した。

共同通信によれば、山口氏は法廷で、性行為は同意のもとだったとして、「法に触れる行為は絶対にしていない」と主張したという。

Kensuke Seya / BuzzFeed

一方の伊藤さんは、東京地裁の近くにある日比谷公園で、報道陣の囲み取材に応じた。山口氏と直接会ったのは4年ぶりで、「なんとか1日乗り越えられました」と安堵の表情を見せた。

法廷の場で、被告と直接会えたことは「良かった」という。

「ちゃんと被告と顔が合わせられ、しっかりと彼が何を言っているのか、表情を見ながら聞くことができたので、それは良かったなと思います」

「今日が一番の山場」だったと伊藤さんは表現し、「今は呼吸ができていることにホッとしている」とも語った。

山口氏が、報道陣の取材に応じる可能性があると示唆したことに対しては、どう思うのか。

BuzzFeed Newsの質問に、「彼も発信する自由があると思うので、それについては特にコメントはないです」とジャーナリストらしい言葉を返した。

そして、一呼吸置くと、「でも」と優しく微笑みながら続けた。

「でも、どんなお話をするのかは元気になった時に知りたいです」

今日の裁判を終えた伊藤詩織さんが、報道陣の取材に応じています。 本人に直接会い、表情を見ながら話を聞けたのは「良かった」と振り返りました。 #metoo

伊藤さん側の弁護団の村田智子弁護士は、「裁判所は、伊藤さんのお話は真摯に受け止めてくれたのではないかと思っています」とBuzzFeed Newsに話す。

「ですが、どういった場合であれ、楽観はできない。言えるのは、本人はこれまでも、今日も本当に頑張っていたということです」


伊藤さんはこの裁判で、慰謝料など1100万円の損害賠償を求めている。

山口氏をめぐっては、伊藤さんが準強姦容疑で警視庁に被害届を提出。いったんは逮捕状が出たが、逮捕の直前で取りやめとなり、2016年7月に嫌疑不十分で不起訴となった。

不起訴を受け、伊藤さんが検察審査会に不服申し立てをしたが、検察審査会も「不起訴相当」と判断した。

伊藤さんはその後、今回の民事訴訟を起こした。一方の山口氏は2019年2月、慰謝料1億3000万円や、謝罪広告の掲載を求めて反訴した。

そのため、裁判では山口氏による訴訟も併合して審理している。

バズフィード・ジャパン ニュース記者

Contact Kensuke Seya at kensuke.seya@buzzfeed.com.

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