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沖縄県知事選の出陣式、験担ぎは「カツカレー」ではなく、"謎の食べ物"だった

自民党総裁選では、カツカレーを食べたことが話題になったが...

安倍晋三首相が3選を果たした9月20日の自民党総裁選で、安倍首相と石破茂元幹事長の両陣営が出陣式で験担ぎの「カツカレー」を食べた。

しかし、首相陣営ではカツカレーを食べながら、首相に票を投じなかった議員がいたとみられ、「カレーライス事件」と呼ばれ、話題を呼んだ。

カツは「勝つ」とのことで受験シーズンなどでも食べられる一般的な験担ぎの食べ物。しかし、9月30日に投開票がある沖縄県知事選の出陣式では全く異なる食べ物で験担ぎをしたという。

それは餅に小豆をくっつけた「ふちゃぎ」という豆餅だという。

那覇市内の百貨店によれば、沖縄では、十五夜の旧暦8月15日、ヒヌカン(火の神)や仏壇にお供えする食べ物。

今年は9月24日で、家族の健康を祈るなどするという。

陣営関係者「私はしょっぱいの派です」

県知事選で、事実上の一騎打ちを繰り広げる佐喜真淳氏(自民、公明、維新など推薦)とオール沖縄が推す玉城デニー氏の両陣営の関係者によると、13日の出陣式で食べたのが、ふちゃぎだった。

佐喜真氏の陣営関係者は「縁起物として振舞われ、食べているんです。古来からの沖縄の風習ですね」。

一方の玉城氏の陣営関係者も「どの選挙でも大体配られますよ。いつも出すタイミングがわからなくて、本人が選挙カーに乗ったあとに慌てて配られることが多いです」と笑う。

「口の中で小豆がごろごろして、一体感のなさがすごいです。しょっぱいのと甘いのがあって、おいしくて大好き。私はしょっぱいの派です。見た目はちょっと残念なんですけれどね…」

込められた意味は

どんな意味合いを込めて食べるのか。

「小豆を票に見立てて、票を引っ張ってくるという意味があったと思います」(玉城氏の陣営関係者)。

沖縄県知事選は30日午前7時、投票が始まり、同日夜に開票される。県内で猛威を振るった台風24号の影響で、投票率が下がるとの懸念がある。

候補者は元那覇市議で琉球料理研究家の渡口初美氏と元会社員の兼島俊氏を含めて全4人。誰が当選するのか。沖縄を今後を導くトップが決まる。

地元2紙が、午後11時ごろから大勢が判明するとの予想を立てるほど接戦の見込みだ。