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脚立の天板に乗るのも座るのも実はアウトだった。事故の事例と誤った使い方はこちら

不適切な取り扱いや不注意による転倒・転落事故が多く、重傷に至る事故が発生しているとして、NITE(製品評価技術基盤機構)が注意を呼びかけている。

庭木の剪定や果実の収穫、大掃除などの場面で、はしごや脚立が活躍する時期がやってきた。

一方で、これらの不適切な取り扱いや不注意による転倒・転落事故が多く、重傷に至る事故が発生しているとして、NITE(製品評価技術基盤機構)が注意を呼びかけている。

NITEによると、はしごと脚立の事故は10月から12月にかけて増加する。12月は年間で最も多く発生しているという。

実際にNITEに通知された事故情報を見ると、2010年度から19年度の10年間に合計398件(はしご111件、脚立287件)あり、そのうち365件(92%)が人的被害を伴い、死亡事故3件、重傷事故154件と重篤な被害も多く発生しているという。

直近の5年間の事故は減少しているものの、毎年、重傷事故が発生していることには変わりないとしている。

そして、はしごと脚立の事故の198件(約50%)が使用上の不注意によって発生しており、「適切に取り扱うことで多くの事故を防ぐことができます」とNITEは呼びかけるとともに、「リコール対象製品による事故も発生しているため、お持ちの製品がリコール対象かどうかを確認してください」と啓発している。

事故事例と正しい使い方

実際にどんな事故が発生したのか。NITEは事故の事例を紹介している。

・傾斜した地面の上に脚の左右の高さと角度が揃わない状態ではしごを設置し、補助者を付けず使用したため、バランスが崩れ、転落する事故が発生した。【2018年7月、長崎県】

・床を傷つけないために脚の先端に布を巻いたはしごを、養生シートの上で使用したため、滑りやすくなり、転落する事故が発生した。【2018年12月、宮崎県】

・看板を下ろす際に、脚立の天板をまたいで(左右の踏ざん【段】に足を乗せた状態で)重い看板を下ろそうとしたため、脚立が傾き、身体のバランスを崩して転落する事故が発生した。【2018年7月、埼玉県】

では、どう気をつければいいのか。示された主なポイントは以下の通りだ。

・傾斜のある場所や滑りやすい場所で使用しないでください。

・はしごで作業する際は必ず補助者をつけてください。

・脚立の天板をまたいで作業しないでください。

・製品の安定性を失うため、加工や改造を行わないでください。

・注意表示を必ず確認し、正しい使用方法を遵守してください。

なお、NITEは、はしごの使い方を動画でも紹介している。

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