若狭勝衆議院議員は8月8日、自身が代表を務める政治団体「日本(にっぽん)ファーストの会」の名称について、年内に設立を目指す「新党の名称ではない」とTwitterに投稿した。
ネットでは団体名へのコメントが相次ぐ
若狭議員は、8月7日に「日本ファーストの会」と団体が運営する政治塾「輝照塾(きしょうじゅく)」の設立を発表した。
団体名が明らかになると、名称だけ見れば排外主義とも捉えられるとして、ネット上では「極右を表す」「名は体を表す」などとするコメントが相次いでいた。
その中には、「なぜ国民ファーストの会にしなかったのか」と指摘する声も。
「国民目線で」という若狭議員。「都民ファーストの会」の延長で「国民ファーストの会」になるのでは、という予想もあった。
実は「国民ファーストの会」はすでにある。7月に投開票があった都議選に出馬して落選した後藤輝樹氏の政治団体だ。
すでにある政治団体の名前を使うことはできないのか。BuzzFeed Newsは、総務省に問い合わせた。
総務省政治資金課によると、政治団体は、「政党」「政治資金団体」「その他の政治団体」の3種類がある。「日本ファーストの会」も「国民ファーストの会」も「その他の政治団体」にあたる。
政治団体の名称について規定がある政治資金規正法の第六条にはこうある。
第一項の規定による届出をする場合には、当該届出に係る政治団体の名称は、第七条の二第一項の規定により公表された政党又は政治資金団体の名称及びこれらに類似する名称以外の名称でなければならない。
つまり、政党、もしくは政治資金団体ではない「その他の政治団体」であれば、たとえ団体名が被ったとしても問題はない。
さらにいえば、政党になった時に、すでにある「その他の政治団体」と同じ名称に改称することを禁止する規定はない。
「日本ファーストの会」が、5人以上の国会議員が所属するなどの政党要件を満たした時、どんな政党名になるのだろうか。
後藤氏は、団体名を「国民ファーストの会」に決めた理由を自身のブログでこう綴っている。
トランプ米国大統領から端を発した「なんちゃらファースト」ブームですが、日本では、日本第一党、都民ファーストの会などがすでにありますけれども、私は「ファースト」ブームに便乗しようというような魂胆は全くありません。
小池勢力が作るであろう小池新党(国民ファーストの会)にケチをつけるためです。
小池都知事が本当に都政に集中し、国政に興味がないのであれば、私が国民ファーストの会という名称を使っても全く問題ないと思います。小池都知事に都政に集中してほしいという私の優しさ、強めに言えば、警鐘でもあります。