【森友学園】外国人記者が注目した愛国・ヘイトの実態 籠池理事長が語る韓国と中国とは

    会見を楽しんでいるかのように語る口ぶり。籠池理事長が、海外メディアを前に語った教育と愛国とは。

    教育勅語を暗唱し、隣国を批判し、時の首相に声援を送る。森友学園が運営する幼稚園で実践されていた「愛国教育」は是か非か。

    3月23日に都内の外国特派員協会で開かれた籠池泰典理事長の会見で、外国人記者から質問が集中したテーマの一つが、それだった。

    籠池氏が園長を務める「塚本幼稚園」では園児たちが教育勅語を暗唱し、運動会では「安倍首相がんばれ」「中国・韓国が心改めるよう」などと宣誓する。

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    香港の記者がこの件について質問した。会見で笑みをこぼしていた籠池氏は、険しい表情に変わり、こう答えた。

    「次の日本を担う小さな子供たちにも、本当のことを教えないといけない。日本の歴史教科書は非常に偏っており、きちんとしたことを教えていません。きちっと正しい歴史観を教えて差し上げないといけないと思って、運動会の事柄に至った。幼児期こそ、そういう事柄を教えなければならない」

    籠池氏は、尖閣諸島の周辺や竹島における中国と韓国の活動に関しては、「泥棒が、人の家に入ってくるのと同じことだ」と持論を展開し、こう述べた。

    「日本人は優しい民族ですから、『皆で仲良くしていきましょう』でいいのですが、『いけないものはいけない』と子供の時代に認識しておかないと、大人になって判断基準が狂うものだと思います」

    教育勅語は、天皇陛下と関係があるのか

    日本に住むなら、日本の文化や心を学ぶべき

    韓国人と中国人を誹謗中傷する文書を配布したことなどについて、ヘイト文書だとの批判もされた。これについて問われると、「マスコミからかなり叩かれた。ですが、私たちのPTAの会長をずっと在日の方がしていたから、ヘイトするわけがない」と否定した。

    そして、こう自らの考えを記者たちに投げかけた。

    「大阪という土地は雑多。いろんな人が混じりあっているその中で教育するのは大事なことです。日本で住んでいるなら、日本の文化に沿って、日本の心を学んでほしいというのは当たり前ではないでしょうか」

    イタリアの記者は、世界で愛国主義が悪い形で台頭している中での学園の教育方針に疑問を呈した。籠池氏はこう語った。

    「行き過ぎた愛国心ではなく、普通に愛国心を持つ教育は非常に重要だと思っています」

    会見は、予定を上回る1時間半にわたった。笑みを見せながら、楽しんでいるようにも見えた。会見後に籠池氏に送られた拍手は、まばらだった。

    BuzzFeed Newsでは3月23日にあった国会での証人喚問について、「籠池氏「安倍総理の大ファンだから迷惑かけたくなかった」と言いつつ関与や寄付金受け取りを明言」にまとめています。