京急線事故に遭った乗客が撮った車内映像。語られた運転士と駅員の対応。

    トラックの運転手の男性が重傷だという。

    9月5日午前11時40分ごろ、横浜市神奈川区の京浜急行本線神奈川新町-仲木戸間の踏切で、トラックと列車が衝突し、複数の車両が脱線した。

    NHKによると、乗客や電車の運転士など少なくとも34人がけがをし、このうちトラックの運転手の男性が意識不明の重体。乗客の20代の女性のけがの程度が重いという。

    運転士の対応は「冷静で悪くなかった」、事故後の駅員の誘導も「スムーズだった」と語る乗客がいる。BuzzFeed Newsは話を聞いた。

    衝突した電車は、青砥駅発三崎口駅行きの停車駅の少ない「快特」(8両編成)で、現場直前の神奈川新町駅は通過しており、衝突時はスピードが出ていたとみられる。

    時事通信によれば、衝突したトラックは、レモン660ケースを積んだ12トンの大型トラックで、男性(67)が運転していたという。

    当時、通勤のため4両目ほどに乗っていたという30代の女性会社員は、事故直前まで座席に座って寝ていたという。

    すると、マナーについて呼びかけるアナウンスが車内に流れて、目をさました。

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    乗客提供

    「電車がちょっと減速したような気がしたんです。そのあと、急ブレーキがかかり、がたんごとんとすごく揺れました」

    「すごい急なブレーキというわけではなかったので、立っていた人や子どもは倒れず、座り込みました。ただ、私は車の交通事故のような衝撃は感じなかったです」

    トラックと衝突後、同じ車両に乗っていた女性らは驚くと同時に、怖さのあまり「きゃー!」などと叫んでいたという。

    窓の外を見ると、電線がぶちぶちとちぎれ、垂れ下がる状況になっていたからだ。

    「電線がたくさん降ってきているような感じで、ただごとじゃないと思いました。進行方向右側の窓ガラスも大破しており、そこから降りようとしている女の子もいたのですが、他の乗客が止めたんです」

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    乗客提供

    実は、この電車の先頭車両に乗ろうと思っていたという。しかし、乗り込むタイミングが遅れ、慌てて乗ったのが4両目ほどだった。

    あわやトラックと直接ぶつかった先頭車両に乗っていたかもしれないと思うと、怖さもあるという。

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    乗客提供

    事故が起きたのは、神奈川新町駅のそば。すぐに駅から駅員らがやってきて扉を開け、避難誘導された。

    乗客たちも冷静に指示に従い、押し合うなど騒然とすることなく、線路上を歩いて避難したという。

    この女性が撮影した動画や写真からは、トラックから煙が上がってる様子のほか、レモンが散乱したり、電線が垂れ下がったりする様子などが確認できる。

    動画を撮影中の彼女の「手が震える。びっくりした」との声も聞こえる。