「広島づくり」なのに、製造は”岡山” まさかの完売！？キリンが話す「47都道府県の一番搾り」

「うわー騙されたー！」

お！「広島づくり」が発売されているぞ。え、でもおかしいじゃないか。”岡山工場製造”だと？

キリン株式会社提供

「広島の誇りを限定醸造」「地元の誇りをおいしさに変えて」とラベルに書かれた「広島づくり」。これは、キリン株式会社が発売した生ビールだ。

コンセプトは、「仲間のためだったら真っ赤に燃える。それが、広島の人」。

広島県産の米を使ったそのビールは、情熱を感じさせる赤みを帯びているそうだ。さすが、広島カープの本拠地がある県だ。

こんなツイートが、4万件以上リツイートされている。ラベルに書かれた言葉とは裏腹に、お隣の”岡山”でつくられたことを知り、ショックだったのだろうか。

石井［ɪʃíː］@A(改名予定) @drowned_city

11:28 AM - 02 Oct 2016

@drowned_city / Via Twitter: @drowned_city

このツイートには、こんな返信が。

「うわー騙されたー！」

「広島県民『岡山の物は広島の物（ひざで猫を撫でながら）』」

「毛利家の最盛期には岡山市あたりもギリギリ広島（毛利）領だから（震え声）」

BuzzFeed Newsは、キリンに事情を問い合わせた。「キリンビールの工場は全国に9つしかありません」

キリン株式会社 / Via kirin.co.jp

キリンの広報担当の鈴木雄介さんは、こう説明する。

「今年から発売したのが、全国の47都道府県ごとに味の違いや個性を楽しめる『47都道府県の一番搾り』です」

キリンがビールをつくっているのは、北海道千歳、仙台、茨城県取手、横浜、名古屋、滋賀、神戸、岡山、福岡の9工場。

今年5月10日、まずは「北海道づくり」や「横浜づくり」など9工場のある地域の名前をつけたビールを発売。その後、続々と「東京づくり」や「愛媛づくり」など工場のない地域の名前が入ったものも売るようになった。

ちなみに、「高知づくり」は北海道千歳工場で、「信州づくり」は名古屋工場でつくられている。

ラベルにちょっとした違いも。工場がある地域では「〇〇工場 限定醸造」、工場がない地域は「〇〇の誇りを限定醸造」。

キリン株式会社提供

さて、工場の話はともかく、「広島づくり」をプシュッ！と開けたいところ。え、でもまさかの”完売”！？

鈴木さんはこう話した。

「おそらく、完売しているのではないかと。まだ飲める居酒屋はあるかもしれませんが。来年以降について（ご当地の一番搾りを発売するかは）前向きに検討しております」

「47都道府県の一番搾り」は好評で、人気の地域だと発売からわずか1カ月ほどで完売してしまうところもあるらしい。6月7日に発売された「広島づくり」。見つけられたらラッキーかも。

次回のご当地一番搾りは、10月12日発売！

キリン株式会社提供

まもなく発売されるのは、群馬、栃木、石川、富山、福井、奈良、和歌山、佐賀、熊本、沖縄の計10地域の一番搾り。

鈴木さんはこうPRする。

「昨年10月から各都道府県で、地域の食・文化・情報などに精通している地元のお客さま計400人と一緒に商品のコンセプトを考えました。裏にも各都道府県の特色やこだわりなどが載っていますので、そちらにもご注目ください」

鈴木さんの一押しは、「熊本づくり」

キリン株式会社提供

「味は、“うまかもん（濃い味の料理）”と合うので、ぜひいろいろな食事と一緒に合わせて楽しんでいただきたいです」と鈴木さん。

”福岡工場”でつくられた「熊本づくり」は、1本につき10円が熊本地震の復興支援にあてられるそうだ。とても良い取り組みだが、飲酒は20歳になってから。