女子生徒A「学生証できたよって 写真をもらった時に こんなになんか暗いっていうか…」
女子生徒B「嫌いなところは肌の色が悪いのと 目が小さいのと 顔ひきつってるからやばいのと…」
女子生徒C「好きな部分… 嫌いな部分からでもいいですか?」
学生証に写る自分を見て、感想を口にする女子生徒たち。写りの良し悪しだけでなく、容姿そのものをネガティブに捉える子もいた。
日本の10代の女性のうち 自分の容姿に自信を持っている人は7%
これは世界でもっとも低い数値です
2017年、ユニリーバのパーソナルケアブランド「ダヴ(Dove)」が世界14カ国の少女(10〜17歳)を対象に調査をしたところ、日本はもっとも容姿に自信のない国だった。
自信がないから、やりたいことがあっても諦めた子、食事制限をして健康に影響を及ぼした子もいた、と調査から明らかになった。
"ダヴはこの状況を変えたいのです"
そこでダヴは、東京都の順心広尾学園の女子生徒たちを対象に、ある取り組みをした。
それは、学生証を撮り直すこと。
ただ撮り直すのではない。
クラスメイトから自分へのコメントを聞いてもらった後に、写真を撮影したのだ。
画面から聞こえるのは、容姿に対するポジティブな言葉。自然と笑みがこぼれる。
そして、撮影した。
以前の学生証の写真を見ればわかる。どの子も決して写りが悪いわけではない。
だが、少しでも自信を持つことができた彼女たちは、より魅力にあふれた表情になった。
新たな学生証になった写真がこれだ。
これはダヴの動画広告で、3月に公開したもの。いま再び注目を集めている。
ダヴが2004年に始動したプロジェクトの一貫で、2020年までに、世界で4000万人の女性たちに、容姿への自信と自己肯定感を高めるプログラムを提供する予定だ。
動画には「朝から涙が出ました。素敵なCMをありがとう」「こういう出来事がもっと溢れるといいな」などとコメントが並ぶ。
ユニリーバ・ジャパンのダヴの担当者は「美しさは不安の種ではなく、自信の源であるべき」と動画に込めた思いをBuzzFeedに語る。
「ダヴは『あなたらしさ』が美しさだと考えています。女性一人ひとりに自分らしい美しさがあるんです」
「自信の無さから日々の生活を楽しめないのであれば、社会にとって大きな損失となります」
だから、学生証を撮り直した。クラスメイトの目に映る自分自身の姿を通して、自分の本当の魅力に気づいてほしい、と考えたから。
「メディアにおけるモデル画像の大半は、巧みなメイクやライティングはもちろんのこと、デジタル修正も施されています」
「そんな現実離れした『完璧な』容姿をみた少女たちが、自分自身と比較して自信を喪失してしまうことも少なくありません」
「歪められた美しさに惑わされず、すべての女性がありのままの自分を肯定的に受け入れてもらいたい」
「ダヴは、そのきっかけを作り、自身の可能性を最大限に発揮できるよう応援しています」
なお、ダヴはこれまで、すべての広告やキャンペーンで、一切の加工・修正をせず、一般の女性を起用し続けてきたという。