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朝日新聞が維新議員に抗議 加計問題めぐる記事を「捏造」と繰り返し

日本維新の会の足立康史衆議院議員。Twitterでは「朝日新聞、死ね」とツイートしていた。

朝日新聞は11月21日、同社の記事を「捏造」だと語った日本維新の会の足立康史衆議院議員に対して抗議し、発言を撤回するよう求める申入書を発表した。

発言は同15日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡る問題を審議した衆議院文部科学委員会においてされた。

問題を先駆けて報じた朝日新聞による5月17日付の記事に触れた足立議員は、「(加計問題は)『捏造報道』から始まっています。朝日新聞、これ捏造報道です」「朝日新聞が、こういう記事を1面で出すというのは、捏造というんですよ」などと述べた。

11月17日には国会内で記者団を前に「今も捏造だと思っている」と語っていた。

「事実に反し、弊社の名誉を著しく傷つけるもの」

朝日新聞は、足立議員の発言は事実に反し、捏造との指摘は誤っているとしてこう申入書に記している。

「国会という場で行われた本件発言は、事実に反し、弊社の名誉を著しく傷つけるものです。貴殿に厳重に抗議するとともに、すみやかに本件発言を撤回するよう求めます」

足立議員は11月12日、Twitterで朝日新聞の社説「『加計』開学へ これで落着とはならぬ」(同11日)を引用し、「朝日新聞、死ね」とツイート。

公人である国会議員が、報道機関であり、一私企業である朝日新聞に対して「死ね」と発言したことは問題だとして、多くのユーザーから批判を受けていた。

この投稿に対して、BuzzFeed Newsの単独インタビューに応じた足立議員は次のように語った。

「国のため、国会を正すため、日本を前に進めるための『良い炎上商法』という意図があった」「よくないことであり、問題がある言葉だと理解はしているが、あえて、非難を承知のうえで使った」

書籍の著者と出版社にも申入書

また、朝日新聞はこの日、書籍「徹底検証『森友・加計事件』 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪」の著者の小川榮太郎氏と出版社の飛鳥新社に対する申入書も発表した。

この本は、学校法人「森友学園」と加計学園に関する朝日新聞による一連の報道を取り上げた。

朝日新聞は事実に基づいて報じているのにも関わらず、根拠なく「戦後最大級の報道犯罪」「虚報」「捏造」などと決めつけられ、名誉・信用を傷つけられたと主張。謝罪と該当部分の訂正、損害賠償を求めた。

BuzzFeed JapanNews