さわやかな夏の写真を撮るつもりが、なぜかホラー映画のポスターのような禍々しい雰囲気に。京都市の古民家で撮影されたスイカの一枚の写真がSNSで話題になっています。
この写真を撮影したのは、関西で活動するフォトグラファーで編集者の三谷飾屋(みたに・かざりや)さん。8月15日にX(旧Twitter)に「爽やか夏の写真を撮りたかったのにホラー映画のポスターみたいになってもうた…」と投稿したところ、わずか2日間で5万件を超える「いいね」が寄せられました。
ホラー映画のような写真に反響集まる
💬「すっごく怖いです…」
💬「じっとりとしたジャパニーズホラーだ」
💬「左の引き戸が絶妙に隙間空いてるのがすごい良い」
こんな反響が集まる中、SNSではあっという間に大喜利状態に。「職人」たちの手で、さまざまなロゴを加えてホラー映画風のポスター風にした画像が作られることになりました。
BuzzFeed Japanでは、元ネタとなった写真を撮影した三谷さんに取材しました。
スイカの写真を撮影した三谷さんとの一問一答
――今回の写真はいつ、どこで撮影したものでしょうか?
7月9日、京都市内の古民家で撮影したものです。
――どんなカメラで撮影しましたか?
PanasonicのLUMIX S5IIというカメラに、オールドレンズのSuper Takumar 55mm f1.8をつけて撮影しました。色はリアルタイムLUTという機能を使った撮って出しです。
――「誰もいない廊下にポツンと切ったスイカが皿に載せて置いてある」というシチュエーションを撮影しようと思った理由は何でしょう?
その日は友人たちと「日本の夏っぽい写真を撮影しよう」と集まった日でした。知り合いに紹介されたある古民家を借りて、近くのお店で食器や食材を購入してから古民家に入ったんです。
入った時間は天気が良くて、キラキラとした日差しが縁側を照らしていました。台所で友人達と調理をし、素麺や夏野菜の撮影を机でしてからそのまま食事を済ませ、デザートのスイカを撮影するために冷蔵庫から取り出したんです。シチュエーションを変えるため、日が差していた縁側へスイカを置きました。
すると、突然天候が崩れ、暗くなり、建て付けの悪い窓が風に吹かれて「ガタガタ、ガタガタ」と音を鳴らし始めたんです。変だなー、怖いなー、と先ほどまでのキラキラとした雰囲気はジメッとした嫌な空気に変わりました。友人たちは「そんな薄暗い中でスイカを撮るのはやめろよ」と言うのですが、私はなぜかそのスイカの魅力に釘付けになり、友人達の制止を振り切ってついシャッターを切ってしまったんです。
あとでその写真を見返すと…薄暗い縁側の中で真っ赤に鈍く輝くスイカが、ニヤリ、と笑ったような形で、こちらを見ていたんです……。
――今回の投稿に約5万件の「いいね」がつき、ホラー映画風のポスター風に加工した2次創作が次々と生まれていますが、こうした反響をどう捉えていますか?
SNSの拡散性を活かして小さなお祭りになればと考えていましたが、想定していたより大きな反響となり驚いています。