「この写真を世界中に広げてください」ガザ地区で働く医師は悲痛な思いで訴えた

    手術室は満室。廊下で9歳少年の足の切断手術をせざるを得なくなっているそうです。

    ガザ地区の病院の厳しい医療状況について、国際NGO「国境なき医師団」に所属する医師がSNSで報告しました。

    イスラエルに包囲されて空爆が続くガザ地区では、病院は患者であふれている上に医薬品は底をつき、手術室が満室のため、廊下で少年の足の切断手術をせざるを得なくなっているそうです。

    医師は「これが現実です」「この写真を世界中に広げてください」と悲痛な思いで訴えています。

    「国境なき医師団日本」のSNSに投稿された動画より

    「国境なき医師団日本」のX(旧Twitter)アカウントは10月25日、ガザ市内にあるアル・シファ病院で働く外科医・オベイド氏の音声と画像を投稿しました。以下はその内容です。

    ・・・・・・

    手術室は満室で廊下の床で手術を始めました

    奥の女性は母親です
    13歳ほどの娘を連れてきました
    この床で私は9歳の少年を手術したのです
    足が半分ちぎれていました
    器具が足りず患者さんは多いので
    少ない量の鎮痛剤で切断せざるを得ませんでした

    こちらの男性は麻酔科医です
    窒息しないように少年の口を開けています
    母親と姉の目の前で彼の足を切断しました
    姉は次に手術するのを待っています

    想像できるでしょうか
    この13歳の少女は
    弟の足が切断されるのを見ながら
    自分の手術を待っているのです

    これが現実です
    ベストを尽くしています
    これ以上はできません
    この写真を世界中に広げてください

    【動画】「国境なき医師団日本」が投稿した廊下で足の切断手術を受ける少年の写真と、医師の音声メッセージ

    「手術室も薬も足りない。廊下で男の子の足を切断手術した。少ない量の鎮痛剤で──」

    人道状況が著しく悪化している #ガザ
    活動を続ける国境なき医師団の外科医の声です。
    (動画には厳しい現実を示す音声と画像が含まれます)

    ▶刻々と変わる現地の状況を発信しています。@MSFJapan pic.twitter.com/RlwnZfndOz

    — 国境なき医師団日本 (@MSFJapan) October 25, 2023
    Twitter: @MSFJapan