「テオ・ヤンセン」+「ボストン・ダイナミクス」? 奇妙な動きの“100均ロボ”が3.4万いいね→「テンションの高いチワワ」

    とあるユーザーが4月5日、X(旧Twitter)に投稿した“ロボット”の動画が3.4万いいねを集めるほどの話題に。奇妙な動きで動き回るロボットは「テオ・ヤンセン」と「ボストン・ダイナミクス」を足したような趣があり……。

    とあるユーザーが4月5日、X(旧Twitter)に投稿した“ロボット”の動画が話題です。13秒の動画には、“おもちゃの車”を動力源とした奇妙なロボットの姿が収められており、「なんかかわいい」「テオ・ヤンセン」と反響が寄せられ、3.4万ものいいねが集まっています。

    すごい微妙なのができた https://t.co/rSjnl4E8p5 pic.twitter.com/GoFBtiKfo3

    — 片山 均@八幡浜の三瀬医院 (@katabomb2) April 5, 2024
    Twitter: @katabomb2

    「すごい微妙なのができた」と添えられた動画は、ミニ四駆を思わせる車のおもちゃをロボットに乗せるところからスタート。

    モーターの稼働しているおもちゃを乗せられたロボットは、移動を始めたと思いきや、歩くわけではなく、カタカタと振動しながら滑るように和室を駆け回ります。

    たしかにの動き、オランダの芸術家テオ・ヤンセンの作品「ストランド(砂浜)ビースト(生命体)」っぽい……!

    テオ・ヤンセンの作品「ストランド・ビースト」(Getty Images)

    「テンション高いチワワ」「海岸歩くヤツ思い出した」奇妙な動きのロボットに反響が続々

    動画には、

    「テンションの高いチワワみあります」

    「なんかかわいいですねw」

    「海岸を歩くヤツを思い出した…」

    「テオ・ヤンセンとボストン・ダイナミクスを足して2で割らない無辜の怪物」

    「いっしょうけんめい生きてるかんじがある」

    など、コメントが寄せられました。

    ボストン・ダイナミクス社のロボット「ビッグドッグ」(Getty Images)

    BuzzFeedでは、ロボットを製作した片山さん(@katabomb2)にお話を伺いました。

    ――今回のロボットを作ったきっかけなど制作の経緯を教えてください。

    「2020年頃から毛玉取り、竹箸やストローなどの100均素材を使って動くロボットを作っていました。1年くらい前からこれらの100均素材でミニ四駆やミニモーターカーを載せて歩く多脚ロボットを作っています。今回の多脚ロボは比較的簡単にできるものをと思って作りました」

    竹のおはし、木製スティック、ストロー、タイルマット、画鋲などで、100均のパチ四駆 SPEED STARを後ろ向きに載せて動く4輪駆動6脚歩行ロボを作りました。その名もRATS DEEPS!!
    (正規のミニ四駆でも動きます)#リンク機構 #パチ四駆 #ミニ四駆 #100均ロボ #100円ロボット部 #8バーリンク pic.twitter.com/SEF6YjCyry

    — 片山 均@八幡浜の三瀬医院 (@katabomb2) March 10, 2024
    Twitter: @katabomb2

    ――特別な工具などは使用しているのでしょうか? 簡単で構いませんので、材料や制作方法もお聞かせください。

    「材料はダイソーのミニモーターカー『SPEED STAR』、竹の箸、木製スティック、ストロー、タイルマットです。プラモデル用ニッパーで竹の箸や木製スティックを切り、グルーガンで接着して、ミニモーターカーを載せる台を作ります。コンパスカッターで円形に切ったタイルマットを貼り合わせてローラーを作り、ストローの軸受けで台に固定します。ローラーの軸に箸でクランクを作ります。箸とストローで作った脚を取り付ければ完成です」

    ――「ホントはこっちをアピールしたかったりする」と3月10日のRATS DEEPSの動画を紹介されていますが、こちらも今回のロボットと似た機構を使っているのでしょうか。

    「ミニ四駆やミニモーターカーを載せると歩きだす一連の多脚ロボの一つです。脚機構に独自に調整した8バーリンク機構を使っていて(進行方向は後ろ向きながら)スムーズな歩行を実現しています」

    ――テオ・ヤンセンの「ストランドビースト」を思い出したという声も上がっていますが、制作の上で参考にされましたか?

    「既にストランドビーストの脚機構を使った多脚ロボも製作しています.ストランドビーストの脚機構はすごくよくできているので普段からリンク機構を考える際の参考にしています」

    ――ちなみに、今回のユニークなロボットの動きは想定していたものですか?

    「脚が8本もあるのでスムーズに前進すると思っていたのですが,激しく揺れて予想外の動きとなりました」

    ・・・・・

    製作者の片山さんは、愛媛県の診療所「三瀬医院」で院長を務めつつ2020年より、身近にあるもので作れる“100均ロボ”の製作をしているとのこと。

    製作したロボットは、「Maker Faire Tokyo」といったイベントや自身のYouTubeでも発表しています。

    また、片山さんは、ものづくり特化型の情報サイト「Fabcross」にて連載中のコラム「Dr.片山の100均ロボット研究室」でも、“100均ロボ”の製作過程を設計図の段階から写真付きで公開中。

    一見どうやって作っているか想像もつかない“100均ロボ”でも、過程を見るとなんとなく自分でも作れそうな気がしてくる……!

    殆どの #毛玉取りロボット は毛玉取り、竹のおはし、木製スティック、爪楊枝、ストロー、ミニストロー、厚紙、タイルマット、輪ゴムで作れるよ。#2020年の毛玉取りを振り返る #三瀬医院2020 #100円ロボット部 #毛玉取り2020 pic.twitter.com/gr5s9wbt1b

    — 片山 均@八幡浜の三瀬医院 (@katabomb2) December 20, 2020
    Twitter: @katabomb2