一般家庭で使われる「折りたたみ式踏み台」で、乳幼児の事故が相次いで確認されている。
天板(台上部)と脚部の間にできた隙間に手を入れ、折りたたんだ際などに手指が挟まれるケースが多く、指を切断する大けがをした子もいる。
同種の事故は医療機関からも複数寄せられており、国民生活センターが3つのポイントに注意するよう呼びかけている。
折りたたみ式踏み台とは
国民生活センターによると、折りたたみ式踏み台の多くは樹脂が用いられているため軽く、天板と脚部を折りたたんで収納することができる。
広げた状態で天板に乗ることができ、高い場所にあるものをとる時などに利用する一般家庭も多く、子どものために購入される場合もあるという。
天板までの高さや脚部の形状などは商品によって様々だが、天板に背もたれがついているものもある。
指を切断する事故も
事故は、広げた状態から折りたたんだ際などに起きやすく、天板と脚部にできた隙間など可動部に指を挟む事故が複数報告されている。
10か月の男児が広げた状態の踏み台に手をかけてつかまり立ちをしていた際、指の先端を切断する重傷を負った(昨年9月)
1歳2か月の男児が踏み台を触っていたとき、男児のきょうだいが勢いよく踏み台を引っ張ったことで折りたたまれてしまい、隙間に男児の指が挟まれて切断した(昨年12月)
保護者が踏み台を折りたたんだ際、1歳2か月の男児の手が挟まれて血が止まらなくなった(同)
国民生活センターがテストをした結果……
国民生活センターがテストをしたところ、踏み台を広げたり、折りたたんだりした際に隙間が狭くなり、そこに乳幼児が手を挟み込む可能性が確認された。
また、天板に乳幼児の力や体重の負荷がかかると、大人でもけがをする場合があることもわかったという。
そして、そのような隙間に手を挟み込んでけがをする危険性について、注意事項を記した商品は確認できなかったとしている。
3つの注意点
国民生活センターは次のような注意を呼びかけている。
- 踏み台を購入する場合は、可動部のない一体構造や組み立て式の商品を選ぶようにする
- 折りたたみ式踏み台では可動部の隙間に手指を挟む可能性があることを意識する
- 乳幼児が折りたたみ式踏み台に触れないように保管する