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「入れ墨・タトゥーお断り」に批判、プール施設がお詫び 今後もルールは変えず

施設側の現状、求められる対応

プール施設「東京サマーランド」は8月9日、入れ墨やタトゥーのある人の入園規制をブログで告知した。しかし、これに批判が集まり、東京サマーランドは11日にお詫びを発表。12日にブログ記事を削除した。

東京サマーランドでは、この入園規制を2008年から続けている。削除された記事は、このルールについて、あらためて説明するものだった。

他の施設より2年程遅れて実施しました。その影響でイレズミの方が集中し、園内はまるで品評会状態に....

ケンカ等のトラブルも増え、多くのお客様に敬遠されるようになったのでこれでは困るということで経営判断としてイレズミ規制を実施することになりました。

どんなに優しくて立派な方や外国人、イレズミのデザインやサイズにかかわらず現在はイレズミのある方全てお断りしています。シールやペイントも剥がすか落とさないと入園できません。AさんはのはOKだけどBさんのはNGという分け方では誰も納得できませんよね、それこそ差別になってしまいます。

イレズミのあるお父さんやお母さんと一緒に来たちびっ子は本当に気の毒です。楽しみにしていたプールで遊べず帰る姿を見るのはこっちも本当につらいです。お子様のためにもイレズミの方はサマーランドの利用をあきらめてください。

東京サマーランドはBuzzFeed Newsの取材に対して、「入れ墨やタトゥーのある保護者とともにご来園いただいたお子さんが、プールに入れないことがある。そういったケースを防ぐために、現場の担当者が思いを込めて書いた記事でした。行き過ぎた表現もあったため、不快に感じられた方にはお詫びをしたい」と話した。

今後、ルールを変えるつもりはあるかとの問いには、「社会的な風潮によってルールを検討するかもしれませんが、いま現在は予定していません」と回答。「入れ墨やタトゥーのある人の入園を規制することが、ほかの大半のお客さまに、安心してご来園いただくことにつながっています」と現状を説明した。

「温泉」「銭湯」などの場合は

日本では、入れ墨やタトゥーは反社会的勢力に結び付けられることが多く、公共浴場などで禁止されているケースが多い。一方、諸外国では、文化の違いから、日本に比べて入れ墨やタトゥーには寛容だ。

観光庁は3月、日本の入浴施設に聞き取り調査をして、「入れ墨(タトゥー)がある外国人旅行者の入浴に関する対応について」と題した参考資料を発表した。

資料では、「外国人旅行者が急増するなか、入れ墨がある外国人旅行者と入浴施設の相互の摩擦を避けられるよう促していく必要がある」として、(1)シールなどで入れ墨部分を覆うなど一定の対応を求める、(2)入浴する時間帯を工夫する、(3)貸切風呂などを案内する——といった具体的な取り組みを案内している。

同庁観光産業課はBuzzFeed Newsの取材に対して、こう説明した。

「一概にルールを定められるものではなく、どう対応するかは、各施設側でお考えいただくことになります。今後、プール施設も含め、さらに議論が深まったり、新たな議論が呼び起こされたりするのを見守りつつ、考えていくべき問題です」