年を取ると、過去の出来事がどのくらい昔だったかを掴む感覚が鈍くなります。
いつの時代も人気の「学園青春ドラマ」。アラサー男女にとっての思い出深い作品を、青春まっただ中の16歳はどれほど昔のものに感じるのでしょうか。
目線を30歳から16歳に置きかえて見ていきましょう。
1998年。30歳のあなたは、当時12歳でした。この年に大ヒットしたのが、反町隆史さん主演の「GTO」。
反町さんが歌う主題歌「POISON~言いたい事も言えないこんな世の中は~」も話題になりました。

現在の16歳にとっては、生まれる2年前のドラマ。30歳のあなたに置き換えると、生まれる2年前は1984年です。
つまり、16歳にとって「GTO」は、あなたが「俺はこれからお前たちを殴る——『スクール☆ウォーズ』よかったよね」と言われるくらい遠い昔のことなのです。

2002年。30歳のあなたは、当時16歳でした。この年にヒットしたのが「ごくせん(第1シリーズ)」。仲間由紀恵さんをはじめ、松本潤さん、小栗旬さん、石垣佑磨さん、成宮寛貴さん、脇知弘さんら豪華な俳優陣が名を連ねました。

今の16歳は、そのころ2歳。30歳のあなたが2歳だったのは、1988年。
16歳にとって「ごくせん(第1シリーズ)」の話題は、あなたが「『教師びんびん物語』見た? トシちゃんかっこよかったよね!」と言われるようなものなのです。

2003年にヒットしたドラマが、“エッチしたい!オトナになりたい!”という刺激的なキャッチコピーが目を引いた「Stand Up!!」。
30歳のあなたは当時17歳。主役の高校生たち——「純潔保存会」の5人——とちょうど同じ年齢でした。
翌2004年には、妻夫木聡さん、柴咲コウさん主演ドラマ「オレンジデイズ」が巷の話題をさらいました。
これら2作が放送されたのは、いまの16歳が3〜4歳の時。30歳のあなたが3〜4歳の時にヒットしたのは、斉藤由貴さん主演の「はいすくーる落書」でした。
16歳が「Stand Up!!」や「オレンジデイズ」の話題を振られて何も返せないのは、30歳のあなたが「いづみちゃん、よかったよね」と言われてもピンとこないのを考えると、仕方がないことですよね…。

2005年。人気ドラマ「野ブタ。をプロデュース」がこの年です。ヒロインである地味で冴えない転校生役を堀北真希さんが演じました。
ドラマの主題歌となった、亀梨和也さん、山下智久さんが演じる修二と彰の「青春アミーゴ」は、カラオケの定番曲となっています。

30歳のあなたは当時19歳でしたが、今の16歳はそのころ、幼稚園や保育園の“年長さん”に当たる5歳でした。
30歳が5歳だった時のドラマは、浅野ゆう子さん主演ドラマ「学校へ行こう!」。V6が出演していたバラエティ番組とは別ものです。
あなたが「修二と彰の活躍」について語る時、16歳は、あなたが「臼井幸の奮闘」を聞かされているのと同じ感覚に陥るかも?
時が過ぎるのは早いですね…。
(サムネイル画像:時事通信)