【参院選】午前0時に「ネット第一声」 視聴者の反応が最も良かったのはあの人

    各党の訴えは?

    参議院選挙公示日の6月22日午前0時、各党党首による「ネット第一声」が一斉に、ニコニコ生放送の参院選特集ページで公開された。与野党9党の党首が録画で、それぞれ約3分間のメッセージを読み上げた。

    与党(自民・公明)は、アベノミクスやサミットなど、ここ3年半での実績を強調し路線継続を訴えた。憲法改正については一切触れなかった。

    一方、1人区で統一候補を立てる野党4党(民進・共産・社民・生活)は、安倍政権を「横暴」「力ずく」などと批判。憲法改正への危機感を表明した。

    第1党であり、ニコニコ上でも好意的なコメントが目立つ自民党。午前6時半現在、視聴者数・コメント数ともにトップだ。

    そのほか、おおさか維新は行政改革、新党改革は脱原発政策、日本のこころは自主憲法制定などをそれぞれ主張した。

    議席数順に5党のメッセージを紹介する。

    自民党

    安倍晋三・自民党総裁は、倒産件数の減少や雇用増、有効求人倍率の向上、税収増などをあげ、「アベノミクスは確実に成果を生んでいます」と強調した。

    また、伊勢志摩サミットや、オバマ大統領による被爆地・広島訪問にも言及。「平和安全法制の成立により、日米同盟の絆は一層深まっています」と述べ、外交・安保面での成果を訴えた。

    そして、「この道を前進するのか。4年前の混迷の時代に後戻りさせるのか。日本の未来はいま、あなたの手にゆだねられています」「政治は国民のモノ、あなたのものです」と問いかけた。

    民進党

    岡田克也・民進党代表は、非正規雇用や子ども・高齢女性の貧困に触れ、「国民の暮らしは極めて厳しい状況」という認識を示し、「成長と分配の両立」が民進党の経済政策だとした。

    また、「憲法の平和主義が危機的状況に陥っている」と訴え、「与党が3分の2を取れば、憲法9条の改正に進むことは明らか」だと指摘した。

    さらに、安倍政権による憲法解釈の変更、特定秘密保護法や安保法制の成立などについて、「大変横暴な、力ずくのやり方を押し通している」と非難。「この選挙は安倍政治と国民の良識の戦いです。私は国民の良識を信じています」と述べた。

    公明党

    山口那津男・公明党代表は、「希望が、ゆきわたる国へ。」というスローガンを紹介。下請け取引の改善や、同一労働同一賃金、子ども医療費、幼児教育の無償化、不妊治療助成の拡充などに取り組むとした。

    「公明党には他党にはない3つの力がある」と話し、それは小さな声を聞く力、生活実感に根ざした政策実現力、平和外交を進める力だとした。

    共産党

    志位和夫・共産党委員長は、安保や憲法問題、アベノミクス、TPPなどに触れて、今回は「安倍暴走政治の全体が問われる」選挙だとした。

    この間、安倍政権による「憲法違反の安保法制、戦争法の強行という危険な動きがあった」とする一方、新しい市民運動の発生や、野党4党の選挙協力を「大きな希望」だと指摘。安倍政権に「ノーの審判を」と訴えた。

    おおさか維新の会

    松井一郎・おおさか維新の会代表は、行財政改革に話題を絞って、「大阪でやっている改革を全国に広げていきたい」と話した。

    「大阪では、徹底した、まず自らの身分に関する改革を実施した。大阪府知事は、報酬3割カット。退職金はなしだ」と強調。「消費税を上げるまえに既得権益を見直す」「生まれた財源を社会保障や教育に回す」などと述べた。