都知事選への立候補を表明した自民党の小池百合子・元防衛相が7月8日、外国特派員協会で記者会見した。自民党は、小池氏と都連が擁立を目指す増田寛也・元総務大臣のどちらを推薦するのか。海外の記者からは、自民党や安倍晋三首相との関係についての質問が相次いだ。
小池氏は英語で演説し、記者からの質問には日本語で答えた。厳しい質問に対しても、小池氏は落ち着いて答え、時に笑みを浮かべた。
自民党推薦についての質問には、こう答えた。
「私、自民党の議員でございますので、自民党からのご推薦を賜ればと、いまも思っております」
推薦を得られぬまま立候補した理由は、こう説明した。
「普通、東京の場合は、後から手をあげる方が得だ、みたいな印象があります。けれども、人に押されて立候補するのも一つのアイデアですが、意思のある、情熱のある人が政策を提示して、それを都民のみなさまに選んでいただくというのは、すごく当然の話のように思います」
苦笑しながら、小池氏は続けた。
「わたくし、あまり、日本の伝統技術であります『根回し』というのは、あまりうまくないと反省しておりますが、それを超えて私の情熱が強かったと、ご理解いただきたいと思います」
「自民党アベノミクスの一丁目一番地が、女性の活躍ということでありますので、私は自信を持って手を挙げたところでございます」
元アナウンサーだけに、終始、よどみない口調だった。
自民党都連は増田氏の擁立を目指している。党全体として、小池氏と増田氏のどちらを推薦するのか。参院選後に決めると発表している。
気になるのは、自民党総裁でもある安倍首相との関係だ。
そこを問われると、小池氏はフフッと微笑んだ。
「安倍総理とはどうなっているのか、ということでございますけれども、一言『That's Politics』とお答えしておきます」
That's Politics(それが政治です)
返答のうち、そこだけは英語。謎めいた一言で、記者の質問をはぐらかした。