
森林火災が発生しているアマゾンの森。
その土地は「地球の肺」と呼ばれている。
様々な植物や動物たちの故郷でもあるアマゾンの広大な熱帯雨林は、地球上の酸素農地20%を生み出し、我々が生活することを可能にしている。緑豊かな熱帯雨林はこれまでも環境汚染によるダメージを吸収してきたが、人類の活動による影響は今年、前例のないレベルに達している。
2019年1月に当選したジャイル・ボルソナロ大統領は右派として知られ、熱帯雨林の開発を進めることを宣言。環境保護の活動家らの懸念を集めていた。8月初旬、ボルソナロ氏が大統領に就任して以降で3,444平方kmの森林が失われ、これは前年の同時期と比べ39%増であることを明らかにした環境担当部局のトップを、ボルソナロ氏は解雇した。
過去50年間でアマゾンの熱帯雨林の5分の1が失われたと言われており、森林伐採が進むスピードは増しているとも指摘されている。科学者らはこうした緑豊かな土地の20%が失われると、樹木が根を残して枯れるといった現象が発生することを予想している。それにより、さらなる森林火災や干ばつが引き起こされる可能性が高まる。
ブラジルの宇宙調査局の観測データでは、森林火災と森林伐採の様子が記録されている。2019年は8月20日までに74,155件の森林火災が報告されており、これは昨年の同時期と比較すると84%増だ。また、火災で発生した煙は日中にも関わらずサンパウロ市を暗闇で包んだ。森林伐採と採掘活動の数は増え続けている。
1980年代にも同じような局面を私たちは迎えていた。気候変動を引き起こす活動に抗議する活動を行うだけでなく、熱帯雨林を保全するための基金に募金をすることも有効だ。また「レインフォレスト・アライアンス」の認証を得た商品を購入することも森林保全につながる。
牛肉を食べないことも、こうした森林伐採を食い止めることにつながる。なぜならば森が伐採された土地でこうした動物たちが育てられているからだ。私たちは何を買うか、何かを買わないかという選択を通じてあらゆるビジネスに改善を求めることができる。
ここからは現在のアマゾンの状況を写真でお伝えする。

ポルトべリョ近郊で上がる火の手。(8月21日)

NASAから提供された衛星写真。アマゾンのいたるところで森林火災が発生していることがわかる。(8月13日)

日中にも関わらず煙の影響で暗闇に包まれたサンパウロ市内。(8月19日)

ドローンによって森林火災の様子を捉えた画像も公開された。(8月20日)

火災現場の近くにも、こうした森林伐採がすでになされているエリアが点在している。(8月21日)

ブラジリア近郊の森、森林火災が発生している中で野生の生き物たちは生き続けている。(8月21日)

ブラジリア、森林火災の跡。(8月21日)

森林火災によって煙が立ち上っている様子。(8月14日)

ポルトべリョ近郊にある水力発電のためのダム。(8月21日)

森林伐採された区域。(8月21日)

ドローンによって捉えられた森林火災の現場。(8月20日)

アマゾンの熱帯雨林を貫くイリリ川。(8月15日)
CORRECTION
翻訳の誤りを修正しました。
この記事は英語から翻訳・編集しました。翻訳:千葉雄登