トランプ大統領が日本をディスる虚偽を検証 日米首脳会談で安倍首相はモノ申す?

    「神戸ビーフは腐っている」と発言。本当?

    安倍首相が2月10日に会談するトランプ大統領。日本を批判したり、日本人をあざけったりする発言を繰り返してきた。しかも、明らかな虚偽が交じっている。

    「もし私たちが攻撃されても、日本人は何にもしない。家でソニー製のTVを見ているだけだ。OK?」👉虚偽です

    事実は?

    2016年3月に施行された安全保障関連法によると、日本が直接攻撃されていなくても、密接な他国が攻撃され、日本の存立が危機的事態に陥った場合、武力行使できる集団的自衛権を容認した。

    「われわれが日本を打ち負かしたのはいつだ? やつらは数百万もの車を送り込んでくる」「シボレーを東京で最後に見かけたのはいつだ? 存在していないんですよ、みなさん」👉虚偽です

    事実は?

    日本自動車工業会によると、日本からアメリカへの輸出は173万台(2016年)。日本メーカーがアメリカで生産したのは384万台(2015年)。東京でシボレーは存在している

    「(日本は)我々が日本に車を売ることを不可能にするようなことをしている」👉虚偽です

    事実は?

    日本はアメリカからの車の輸入に関税をかけていない。(ただ軽自動車の税制などは「非関税障壁」だとして、欧州勢からも批判されている。)

    「われわれは日本が関税ゼロで数百万の自動車を売るのを許している。彼らと貿易取引はできない。我が国はひどい目に遭っている!」👉虚偽です

    Facebook: DonaldTrump

    事実は?

    アメリカは、日本からの輸入車に2.5%の関税をかけている。ちなみに連邦選挙管理委員会に提出された資料によると、トランプ大統領はトヨタ自動車の金融会社(TMCC)に5600万円〜1億1200万円(50万〜100万ドル)ほどの資産があり、28万円〜56万円(2500〜5千ドル)ほどの金利を受け取っている。

    「我々が(日本に)送っている(車は)実質的にゼロだ」👉虚偽です

    事実は?

    財務省の貿易統計によると、日本はアメリカから自動車を900億円分輸入した(2015年)。

    「日本は、アメリカの牛肉も小麦も受け取ろうともしない」👉虚偽です

    事実は?

    米国食肉輸出連合会によると、日本はアメリカから16万トン以上の牛肉を輸入している(2015年)。農林水産省によると、日本の小麦輸入先1位はアメリカで286万トンを輸入している(2010年度〜14年度の平均)。

    最後にちょっと長いが、こちら。「私たちが牛を送っても、やつらは私たちの牛をいらないという。それで、行ったり来たりして、やっとやつらは受け取る。それを『神戸ビーフ』と呼んでいるんだ。だって、古くて腐っているから」「古くなっていて、腐っていて、キモい。それを『神戸ビーフ』と呼んでいるんだ。それを10倍もの値段であなたたちに売りつけているんだ。やつらは賢い。それが日本だ。日本が私たちを潰している」👉虚偽です

    事実は?

    神戸ビーフとは、兵庫県産の但馬牛から取れる牛肉で、一定基準を満たした高級肉。神戸肉流通推進協議会によると、米国から輸入した牛が「神戸ビーフ」に認定されることはない。

    BuzzFeed Newsの取材に、神戸肉流通推進協議会の担当者はこう話す。

    「衛生的に問題がある『腐った神戸ビーフ』をアメリカに輸出することはありません」